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[クラシック・ニュース 2011/4/3- 2011/4/9]
2011年4月6日(水)
ヴィルタス クヮルテット 東京公演!いわきアリオスの復興を願って!
ヴァイオリン三上亮「インタビュー@クラシック」で!
三上亮
Photo:M.Yabuta
 3年前にいわきアリオス交流館が建設された。「ヴィルタス クヮルテット」はいわきアリオスを演奏活動の拠点として結成する。彼等はこれまで周辺の町に出かけ、演奏や交流を通じてアウトリーチの輪を拡げてきた。
 
 1年に1回の仙台と東京公演でその演奏の成長ぶり披露してきた。今回の大震災で仙台は中止となり、東京公演のみとなった。
 
ヴァイオリンの三上亮が「インタビュー@クラシック」でその胸中を語る。
http://classicnews.jp/interview/index701.html
 
 三上亮は札幌交響楽団のコンサートマスターである。あわせて室内楽やソロにもその活動を拡げている。東京公演の素晴らしい演奏を通して、聴衆ととも歓びを分かち合いたい。いわきアリオスの一日も早い復興の願いを込めて・・・・・・・・
 
三上亮
http://ryomikami.com/
レクチャー・コンサート情報
《ヴィルタス クヮルテット 東京公演》
2011年4月20日(水) 19時 HAKUJU HALL

Virtus Quartet ヴィルタス・クワルテット
ヴァイオリン:三上 亮
   〃   :水谷 晃
ヴィオラ:馬渕 昌子
チェロ:丸山泰雄

モーツァルト:弦楽四重奏曲第15番 ニ短調 K.421
バルトーク:弦楽四重奏曲 第2番 イ短調 Sz.67 Op.17
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲 第12番 変ホ長調 Op.127

全席指定4,500円/シルバー券3,500円/学生券2,500円

お問い合わせ:03-3265-9321
ロンドミュージック
http://www.rondomusic.co.jp

チラシ(表・裏)(PDF/1.4MB)
※このPDFのファイルからプリントして下さい。チラシとして活用できます。
三上亮そのほかのスケジュール
三上亮ヴァイオリンコンサート〈スイーツタイムコンサートvol.51〉
おや!と驚く 珍曲&名曲小品の定番を集めて

2011年4月14日(木) 13時30分 名古屋・宗次ホール

三上亮(ヴァイオリン)
鳥羽亜矢子(ピアノ)

ビゼー/ サラサーテ:「カルメン」〜ハバネラ
グノー:アヴェ・マリア
J.S. バッハ:G 線上のアリア
ラフマニノフ:ヴォカリーズ
リムスキー・コルサコフ:熊蜂の飛行
パガニーニ:ラ・カンパネラ
アイルランド民謡/ クライスラー:ロンドンデリーの歌
クライスラー:ウィーン奇想曲
アクロン:ヘブライのメロディ
ケージ:4分33秒  
その他

2,000円 [自由]

お問い合わせ:052-265-1718
宗次ホール
http://www.munetsuguhall.com/
ヴァイオリニスト 三上亮の個性派リサイタル〜おや!と驚く珍曲を集めて〜
2011年4月15日(金)18時45分 豊川市小坂井文化会館(フロイデンホール)

ヴァイオリン:三上亮
ピアノ:鳥羽 亜矢子 
解説:宮本英世 

「カルメン」〜ハバネラ(ビゼー/サラサーテ)
G線上のアリア(J・S・バッハ)
ヴォカリーズ(ラフマニノフ)
アヴェ・マリア(グノー)
ラ・カンパネラ(パガニーニ)
別れの曲(ショパン)   
等など

全席自由 一般券:¥3,000 学生券「小、中、高」:¥1,000

お問い合わせ(豊橋コンサートサロン):0532-62-0016
詳細:
http://www.concertsquare.jp/blog/2011/2011032730.html

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2011年4月5日(火)
[レクチャー・コンサート&新譜紹介]《ヴォーカル・アンサンブル カペラ》
 ヴォーカル・アンサンブル カペラは1997年に古楽専門歌手たちによって結成された。レパートリーはグレゴリオ聖歌、ジョスカン・デ・プレに代表するルネッサンス期のフランドル楽派の多声音楽を追究している。この分野も研究が進み、これらの音楽を楽しむ聴衆も少しずつ増えている。

 ジョスカン・デ・プレのミサ《マルール・ム・バ》の聴き所を、実演を交えながら解説した後、全曲を通して聴くレクチャー・コンサートである。

 ヴォーカル・アンサンブル カペラは4月10日からジョスカンの第4集の録音を行うようである。
レクチャー・コンサート情報
2011年4月6日(水)19時 東京オペラシティ・近江楽堂

レクチャー・コンサート
『ルネサンス・ミサの魅力 2』〜ジョスカン・デ・プレのミサ《マルール・ ム・バ》を聴く
 お話:花井哲郎(ヴォーカル・アンサンブル カペラ音楽監督)
 演奏:ヴォーカル・アンサンブル カペラ
 演奏曲目:ジョスカン・デ・プレ ミサ《マルール・ム・バ》

(前売)一般4,000円 ペア7,000円 学生2,500円 (当日)一般4,500円 (80席限定)

Eチケット申込・お問い合わせ : Eヴォーカル・アンサンブル カペラ
http://www.cappellajp.com/index.html
新譜CD情報
《ミサ『フェラーラ公エルコレ』 ジョスカン・デ・プレ:ミサ曲全集第2集》 
〜レグルス創立10周年企画〜


曲目:
ミサ「フェラーラ公エルコレ」
ミサ「ラソファレミ」
ヴォーカル・アンサンブル カペラ 
音楽監督:花井 哲郎
録音: 2010年4月12-15日 北の大地美術館(北海道・中札内村)
番号:RGCD‐1029(CD)
価格:\2,625 (税込) \2,500(税抜) 
 
レグルス
http://www.cappellajp.com/album/index.html

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2011年4月5日(火)
ピアノ:髙橋望 リサイタルやトリオの活動にむけて!
髙橋望
 ピアノ:髙橋望はひたむきに音楽に向き合う姿勢こそ、彼の音楽の根源となっている。これまで地方での音楽活動を手作りのコンサートで開き、8年間に20回を超えるコンサートを重ねるなどの地道な道を歩んできた。
 
 2011年4月16日には東京・トッパンホールでリサイタルを開く。これまでの成果を問うことになった。
  
 最近ではヴァイオリンの新井淑子、チェロのセッポ・キマネン夫妻とトリオ「トリオ・ネーベンゾンメン」を組んで、日本国内、フィンランドでのコンサートを重ねてその活動の幅をさらに大きく拡げてきた。その実りはソロやトリオのCDに見事な結果を結んでいる。
 
「インタビュー@クラシック」でピアニスト:髙橋望の心意気を聞いた。
http://classicnews.jp/interview/index700.html

髙橋望
Photo:M.Yabuta
 地域での演奏活動、ヴァイオリン:新井淑子、チェロ:セッポ・キマネン夫妻とのトリオを通じて彼等から音楽に対する真摯な姿勢を学ぶなど、彼の人柄がにじみ出た話が聞ける。
 
 
髙橋望
http://nozomutakahashi.com/media.html
コンサート情報
《髙橋望ピアノリサイタル》 
2011年4月16日(土) 17時 東京・トッパンホール 

バッハ:パルティータ第2番、
シェーンベルク:6つの小品Op.19
シューベルト:楽興の時(全6曲) 
シューベルト:ソナタ第20番イ長調D.959
 
[料金]全指定席 一般3000円、学生1000円
 
トッパンチケットセンター :03-5840-2222
お問い合せ:スピカ 103-3978-6548
Eメール:spica@sepia.ocn.ne.jp

チラシ(表・裏)(PDF/1.4MB)
※このPDFのファイルからプリントして下さい。チラシとして活用できます。
CD情報
《トリオ・ネーベンゾンメン シューベルトピアノトリオ第2番 ほか》
Trio Nebensonnen トリオ・ネーベンゾンネン


演奏:
ヴァイオリン:新井淑子
チェロ:セッポ・キマネン
ピアノ:高橋望
曲目:
シューベルト:ピアノトリオ第2番変ホ長調(D-929)作品100
シベリウス:ヴァイオリンとピアノのための小品
シベリウス:チェロとピアノのための小品
番号:PPCA-703
価格:定価3,000円

ACCUSTIKA
http://www.evica-accustika.com/
トロイメライ 高橋望ピアノ・アルバム

演奏:高橋望(ピアノ)
曲目:
[1] J.S.バッハ:プレリュード ホ長調 BWV854
[2] シューベルト:即興曲 変ト長調 D899-3 Op.90-3
[3] チャイコフスキー:舟歌
[4] ウェーバー:舞踏への勧誘 Op.65
[5] ドビュッシー: 亜麻色の髪の乙女
[6] ショパン:ノクターン 嬰ハ短調 遺作(レント・コン・グラン・エスプレ ッショーネ)
[7] ショパン:幻想即興曲 Op.66
[8] モーツァルト:アダージョ ロ短調 KV540
[9] シューマン:トロイメライ
[10]-[12] ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第14番「月光」
[13] グリーク:感謝 Op.62-2
番号:ALCD-9081
税込価格:2940円

ALM RECORDS コジマ録音
http://www.kojimarokuon.com/

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2011年4月5日(火)
横浜楽友会《大震災救援募金のためのマラソン・コンサート》を起ち上げる!
平井満
Photo:M.Yabuta
 横浜楽友会ではいち早く音楽家を結集して《大震災救援募金のためのマラソン・コンサート》を行うことになった。
 
「インタビュー@クラシック」で実行委員会事務局長平井満氏が語る。
http://classicnews.jp/interview/index699.html
コンサート情報
《大震災救援募金のためのマラソン・コンサート》
2011年4月9日(土) 10:30 〜 16:30
横浜・ウィング上大岡2階 ガーデン・コート(ドトールコーヒー前のスペース)


Pre Stage
 寺本沙綾香pf  薄井真介vc
Stage
1.11.00 川本嘉子va  加藤洋之pf
2.11.30 伊藤 恵 pf 
3.12.00 四戸世紀cl  加藤洋之pf
4.12.30 加藤知子vn  加藤洋之pf
5.13.00 藤原真理vc  倉戸テルpf
6.13.30 クァルテット・エクセルシオ
7.14.00 水谷川優子vc  宮谷理香pf
8.14.30 小林美恵vn  加藤洋之pf
9.15.00 荒川 洋fl   三輪 郁pf
10.15.30 宮田 大vc  加藤洋之pf
11.16.00 漆原朝子vn  三輪 郁pf
 
入場自由

「大震災救援募金のためのマラソン・コンサート」実行委員会
(事務局:横浜 楽友会 090-2404-6832)

※当日お預かりした義援金は、すべてNHK厚生文化事業団を通じて寄付します。
※着席整理券(各ステージ限定30席)は、10.00より配布します。
※入場自由、来場者多数の場合、入場できない場合もあります。

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2011年4月5日(火)
音楽がふつうの生活に戻るきっかけになればと願って!
東京・春・音楽祭実行委員長:鈴木幸一氏『インタビュ@クラシク』で!
鈴木幸一
Photo:M.Yabuta
 「東京・春・音楽祭2011」開幕の直前に東日本大震災に見舞われた。多くのコンサートが中止を余儀なくされた。新しくチャリティー・コンサートが開催されるなど慌ただしいなかで、実行委員長:鈴木幸一氏の話を聞くことが出来た。
  
「インタビュー・クラシック」
http://classicnews.jp/interview/index698.html
 
 彼は困難な状況下で「ふつうの生活」に早く戻るには、生の音楽こそそのきっかけになると信じて開催に踏み切った。皆の心の中に音楽がしみ込んでゆくのがわかるようなコンサートも体験出来た。

 新しい情報として、被災者支援チャリティー・コンサートのズービン・メータ指揮/NHK交響楽団のソリストが下記のようにきまった。
コンサート情報
〜東北関東大震災 被災者支援チャリティー・コンサート〜
ズービン・メータ指揮/NHK交響楽団 特別演奏会

2011年4月10日(日) 16時 東京文化会館 大ホール

指揮:ズービン・メータ
ソプラノ:並河寿美
メゾ・ソプラノ:藤村実穂子
テノール:福井 敬
バス:アッティラ・ユン
 
管弦楽:NHK交響楽団
合唱:東京オペラシンガーズ

ベートーヴェン:交響曲 第9番 ニ短調 op.125「合唱つき」
 
料金 S:¥20,000 A:¥16,000 B:¥12,000 C:¥8,000

「Tokyo-HARUSAIオンライン・チケットサービス」 
http://www.tokyo-harusai.com/
東京文化会館チケットサービス TEL:03-5685-0650(オペレーター)

※《ローエングリン》のチケットでは入場出来ません。いったん払い戻しを行ってください。被災者支援チャリティー・コンサートは別途購入になります。

東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2011-
http://www.tokyo-harusai.com/

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2011年4月4日(月)
江藤光紀:東京音楽通信〔108〕 2011年3月 海外特集(その1) 
 世界一のオペラ王国であるドイツには、ちょっとした規模の町には必ずと言っていいほど劇場があり、そこでオペラをはじめダンス、演劇、ミュージカル、コンサートといった多彩なエンターテインメントが楽しめます。
 
 筆者は3月半ばから2週間ほどドイツ、そしてスイスに滞在し、文化としてのオペラやコンサートがどのように上演・運営され、市民にどのように受け入れられているのか調べてきました。旅先で見聞した一端をご紹介しましょう。 


ケルン:フィルハーモニー
サンクトペテルブルク・ロシア室内フィルハーモニー――ケルンのコンサート用施設、フィルハーモニーは客席が舞台から放射状に広がっていく、いわゆるワインヤード型と呼ばれる形状をしています。天井が吊ってあるのが視覚的にも見えて、一見すると巨大なサーカス小屋のよう。
 
 ケルンには劇場のオーケストラも兼ねるギュルツェニヒ管や、ベルティーニとの来日で日本のファンにもなじみの深いケルン放送響がありますが、この日(3月16日)はサンクトペテルブルク・ロシア室内フィルというなじみのないオーケストラが客演。1990年にかの地の音楽院を卒業したメンバーで結成された比較的若い楽団で、チャイコフスキーの「弦楽セレナード」に始まり、ハイドンのチェロ協奏曲1番、「オックスフォード」というプログラムを持ってきました。
 
 指揮者(ユーリ・ギルボ)がきちんとまとめているので、押し・引き、コントラストやダイナミックスはしっかりついているのですが、セクション内の音が合わずメロディーが帯のように聴こえてきます。管楽器は二管なのにバランスが作れないし、ホールのほぼど真ん中の席で聴いたのですが、残響も少なくお化粧してくれません。音楽を作る際にどこに重点を置くかは国によっても感じ方によっても違うのでしょうが、筆者などはどうも気になってしまいます。
 
 ソロで登場したセルゲイ・ナカリャコフが、フリューゲル・ホルンでチェロ協奏曲を演奏するという渋い芸を聴かせてくれました。安定したリズム感の上にしっかりとした技巧があり、これだけでも満足だったのですが、「オックスフォード」が終わった後に、アンコールで軽快なトランペットまで披露してくれるサーヴィスぶり。


ザールブリュッケン:ザールラント州立歌劇場
「フィデリオ」
© Bettina Stöβ
 ザールブリュッケンは、フランクフルトから新幹線で西へと2時間ほど走ったフランスとの国境付近の町です。昔から工業が栄え、戦争時には両国間のいざこざも絶えませんでした。劇場もナチスが国境線を主張するための文化的拠点として建設した経緯がありますが、現在は少し北に位置するルクセンブルクも加えユーロの国際親善に力を入れているようで、ドイツ・オペラの字幕をフランス語にするなど積極的な工夫がみられます。2008年から上岡敏之が音楽総監督に就任したことで、日本人の間でも知られるようになりました。
 
 この日(3月19日)の「フィデリオ」(ベートーヴェン)の舞台は現代の刑務所に置きかえられていました。終結部ではマルツェリーネが割った薪がドラム缶に入れて燃やされる中、解放された囚人たちがカップルとなって千差万別の衣装に身を包み夫婦愛を歌うという趣向。東洋人の歌手も多いせいか囚人たちの人種も様々でしたが、刑務所がグァンダナモ収容所を思わせるとか、黒人教授差別事件に絡んでオバマが開いた和解のビア・パーティが再現されるなど、アメリカ人演出家(ジェイ・シャイプ)らしい色の出たものでした。地方の劇場でも臆せず読み替えをやるあたりが、ドイツの劇場文化の層の厚さなのでしょう。
 
 千席を少し切る程度の劇場ですので、声はよく通ります。フロレスタン(ハンス-ゲオルグ・プリーゼ)やレオノーレ(クラウディア・イテン)など、かなりヴォリュームがある人もおり、細やかな演技だけではなく歌声を浴びるように鑑賞できるのも贅沢。ドイツの劇場で重要な役どころを演じる日本人歌手も増えており、この日もロッコ役の松位浩が甘い声と思い切りのよい立ち回りで、劇に奥行きを生んでいました。パンチの効いたサウンドと小気味良いテンポで舞台を引っ張ったオーケストラ(指揮:トーマス・ポイシェル)も好印象。

ザールブリュッケン:コングレスハレ
国立ロレーヌ管弦楽団――中央駅から少し歩いたところにザールブリュッケン放送響(最近カイザースラウテルンSWR放送響と合併)が本拠地とするコングレスハレがあります。名前から見る限り、会議場なども兼ねる多目的ホールなのでしょう。
 
 3月20日、日曜日のマチネは外来団体の公演でした。ロレーヌ管というオーケストラがあることを筆者は初めて知りましたが、こうした交流が盛んなのも国境沿いの町ならでは。曲目もフランクの交響詩(「魔神」「アイオリスの人々」)やダンディ(「フランスの山人の歌による交響曲」)などドイツ色のある作曲家の比較的珍しい作品が並んでおり、プログラミングにも親善色を打ち出しています。
 
 フランクの交響詩は豊麗に鳴る管弦楽がロマン派らしい夢幻の境地を紡いでいきます(19世紀後半のフランスには知られざる傑作交響詩が意外に多い)。ロレーヌ管のシェフ、ジャック・メルシエがこれを的確にリード。ピアノの協奏的作品(「悪魔」、ダンディの交響曲)ではソロのフィリップ・カサールが強烈なアクションとアグレッシヴな打鍵で苦みを加えていきます。
 
 最後にドビュッシーの「海」。オーケストラはやや雑な部分もありましたが、雰囲気を作るのがうまいのと、豪快でダイナミックな表現にも魅力があります。アンコールで演奏された「ゴーリーウォークのケークウォーク」では、そのよちよちぶりから前の日の晩に突然亡くなったベルリンの人気者の白クマ、クヌートのことが思い出されました。


カールスルーエ:バーデン州立歌劇場
バーデン州立歌劇場
第五回シンフォニー・コンサート――ザールブリュッケンから国境に沿って南に下るとバーデン・ヴュルテンベルク州に入ります。この州は突出した劇場こそないものの、シュトゥットガルトを筆頭に中堅どころの名門がひしめき合っています。数年前まで大野和士が音楽総監督を務めていたバーデン州立歌劇場もその一つ。
 
 筆者は座付きオーケストラによるシンフォニー・コンサートを聴くことができました(3月21日)。2008年よりシェフの座にあるジャスティン・ブラウンの指揮で、20世紀の作品を組み合わせたプログラム。
 
 ルトスワフスキの「ミ・パルティ」は、精密な書法と偶然性に基づく書法が溶け合って緊迫した展開を見せる70年代の傑作です。ルトスワフスキの曲には落ち着きどころのない浮遊感がありますが、勘所を押さえたブラウンのリードがこうした特性をよく描き出してくれました。続いてヤノス・エシェジー Janos Ecseghy という30代のヴァイオリニスト(同団の第一コンサートマスター)を迎えてプロコフィエフの「ヴァイオリン協奏曲第一番」。音は硬質で、ファンタジーよりはリアリズムでがりがりと弾いていくタイプですが、アクロバティックな技巧は聴きごたえがあり、スタミナで押し切ったあたりもさすが。
 
 後半はシマノフスキ「スターバート・マーテル」、プーランク「グローリア」と宗教曲を並べ、それぞれに雰囲気は違うにしても、量感のある合唱に裏打ちされた歌劇場らしい音楽が聴かれました。演奏に当たってブラウンが聴衆と共に日本の被災者に対して黙祷を捧げました。ドイツでも日本の震災には多くの人が心を痛めており、今回の旅では、行く先々で様々な呼びかけや集会を眼にしました。
 

江藤光紀(音楽評論)

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2011年4月4日(月)
[DVDレビュー]《不滅のモーツァルト/3大オペラ抜粋集》モラルト指揮ウィーン・フィル
曲目:
1.歌劇『後宮からの逃走』名場面集
2.歌劇『フィガロの結婚』名場面集
3.歌劇『ドン・ジョヴァンニ』名場面集
作曲 モーツァルト
出演:
(1)「後宮からの逃走」(演出:ヘルベルト・ヴァーニク)
 ヴィルマ・リップ(S.コンスタンツェ)、エミー・ローゼ(S.ブロントヒェン)、ルドルフ・クリスト(T.ベルモンテ)、ペーター・クライン(T.ペドリロ)、ルートヴィヒ・ウェーバー(B.オスミン)
(2)「フィガロの結婚」(演出:オスカー・フリッツ・シュー)
 ヒルデ・ギューデン(S.ケルビーノ)、エミー・ローゼ(S.スザンナ)、ヒルデ・ツァデク(S.伯爵夫人)、エーリヒ・クンツ(Br.フィガロ)、パウル・シェフラー(B.伯爵)、ペーター・クライン(T.バジリオ)
(3)「ドン・ジョヴァンニ」(演出:オスカー・フリッツ・シュー)
 ヒルデ・ギューデン(S.ツェルリーナ)、カルラ・マルティネス(S.ドンナ・アンナ)、ヒルデ・ツァデク(S.ドンナ・エルヴィラ)、パウル・シェフラー(B.ドン・ジョヴァンニ)、エーリヒ・クンツ(Br.レポレロ)、ルートヴィヒ・ウェーバー(B.騎士長)
楽団:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:ルドルフ・モラルト
収録:1954年  タリア・フィルム、ウィーン・ムンドゥス・フィルム制作
会社:ドリームライフ
番号:DLVC1224
定価:6300円
 第二次大戦後の1960年代までウィーン国立歌劇場にはモーツァルト・アンサンブルと呼ばれたように、きら星のようなモーツァルトの名歌手たちが集結した。これはその当時の名演を再現したスタジオ収録の映像で、しかもカラー・フィルムで収録されているのが貴重である。いずれもアン・デア・ウィーン劇場を仮小屋にしていたウィーン国立歌劇場で上演された演出に基づいた名場面集であるが、短縮版の序曲に始まり、アリアや重唱の前にはレチタティーヴォが収録されていているなど、単なる抜粋版ではなく最低限のストーリーが理解できるように制作されているのが好ましい。
 
 歌手は全体として男声低音歌手がすぐれていて、中でもシェフラー、クンツ、ウェーバーの三人が揃った「ドン・ジョヴァンニ」はそれぞれのキャラクターが見事に発揮されている。女声ではローゼが可憐なキャラクターを生かして生気溌剌とした歌を聴かせているのが意外な収穫であったが、リップやギューデンなども名声にたがわぬ名歌手であったのを実感することが出来る。
 
 なおイタリア語歌詞のオペラもすべてドイツ語で歌われているのは当時の慣習であった。


野崎正俊(音楽評論家)

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2011年4月4日(月)
[CDレビュー]《ミュンシュ/ボストン響1960年来日ライヴ》
曲目:
CD1.
1.君が代
2.星条旗(アメリカ国歌)
3.ピストン:交響曲第6番
4.バーバー:メディアの瞑想と復讐の踊りOp.23a
5.ドビュッシー:交響詩『海』
6.ベルリオーズ:『ファウストの劫罰』〜「ラコッツィ行進曲」
CD2.
1.ベルリオーズ:幻想交響曲Op.14
2.ルーセル:『バッカスとアリアーヌ』組曲第2番Op.43
3.ヘンデル:『水上の音楽』〜アンダンテ、ホーンパイプ
CD3.
1.ベートーヴェン:交響曲第5番ハ短調Op.67
2.ブラックウッド:交響曲第1番Op.3
3.ワーグナー:楽劇『ニュルンベルクのマイスタージンガー』〜前奏曲、徒弟たちの踊り、マイスタージンガーの入場(抜粋接続曲)
4.メンデルスゾーン:八重奏曲変ホ長調Op.20〜スケルツォ(管弦楽編曲版)
楽団:ボストン交響楽団
指揮:シャルル・ミュンシュ
録音:
1960年5月4日(CD1-1,2)、NHKホール(ライヴ)
1960年5月5日(CD1-3,CD2)
1960年5月22日(CD3)
1960年5月29日(CD1-4,5,6)
以上 日比谷公会堂(ライヴ)
会社:Altus
番号:ALT100,101.102(分売)
定価:オープン価格
 この3枚のCDには「NHK立体音楽シリーズ」という副題がつけられているが、それは当時NHKがラジオの第1放送と第2放送を使って立体(ステレオ)放送を行っていた番組のための音源であることを物語っている。懐かしい思い出である。
 
 今回CD化された全曲目をみると、ミュンシュがフランス、ドイツの古典的な作品に加えてアメリカの現代音楽を取り上げていたことが分かる。ピストンの交響曲はボストン響の委嘱作品であるが、ミュンシュとボストン響がこのような現代音楽と深い関わりを持っていたことの証だろう。バーバーやブラックウッドにしても調性を基盤にした音楽であり、難解さがないというだけではなく親しみやすい音楽になっている。ミュンシュのスケールの大きな音楽はあらゆるスタイルの作品を飲み込んでしまうかのようで、クラシカルな音楽と並べても少しの違和感もない。
 
 それでもやはりミュンシュとボストン響となると本命のベルリオーズの「幻想交響曲」やドビュッシーの「海」に感動を覚えない人はいないだろう。もちろんベートーヴェンの交響曲やワーグナーなどのドイツ音楽でもその豪快な演奏は興奮を呼び覚まさずにはおかない。
 
 冒頭の日米国歌演奏も実に力強く、打楽器の強打で開始される「君が代」は国歌礼奏の枠を超えた大きな音楽になっている。


野崎正俊(音楽評論家)

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2011年4月4日(月)
[DVD紹介]《レナード・バーンスタイン/ハイドン:交響曲第88番「V字」、協 奏交響曲 変ロ長調》
レナード・バーンスタイン/ハイドン:交響曲第88番ト長調「V字」、協奏交 響曲 変ロ長調
没後20周年記念企画!ウィーン・フィル


指揮:レナード・バーンスタイン
演奏: ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
協奏交響曲の独奏者たち
ヴァイオリン:ライナー・キュッヒル
チェロ:フランツ・バルトロメイ
オーボエ:ヴァルター・レーマイヤー
ファゴット:ミヒャエル・ヴェルヴァ 

曲目:
ハイドン:交響曲第88番ト長調「V字」
1983年、ウィーン楽友協会ホール 収録時間 [30:11]

協奏交響曲 変ロ長調
1984年、ウィーン楽友協会ホール 収録時間 [24:29]

≪ボーナストラック≫
ブラームス:歌曲 4つの曲
クリスタ・ルートヴィヒ(ソプラノ)
ピアノ伴奏:レナード・バーンスタイン
1972年 収録時間 [14:03]

番号:DLVC-1216
販売価格:3,360円(税込)
ドリームライフ
http://www.dreamlife.co.jp/
 バーンスタインとウィーン・フィルの見事な密着ぶりを感じるものすごく楽しいDVDだった。ウィーン楽友協会ホールでのライブ収録の映像である。
 
 ハイドンの交響曲「V字」で見せるバーンスタインの明るく活き活きしたリズム感あふれる演奏には大きな魅力を感じる。コンマスのヘッツエルの力も大きいのであろう。アンコールにフィナーレをもう一度演奏するが、バーンスタインの顔の表情と目の変化だけの指揮ぶりには思わず笑みがこぼれる。また彼のいたずらっぽい表情は映像ならではのものだ。
 
 協奏交響曲もソリストはライナー・キュッヒルをはじめウィーンフィルの主力メンバーたちである。巧者たちの緊張感あふれる熟達したアンサンブルにさすがウィーンフィルならではの思いを強く持った。
 
サンプル映像もYouTubeで楽しむ事が出来る。
http://www.youtube.com/watch?v=WNCtOq8mLM0
 
 ボーナス・トラックは、バーンスタインのピアノでクリスタ・ルードヴィヒの歌うブラームス歌曲は豊かな表現力と暖かい人柄からにじみ出た歌唱を聴くことが出来る。

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