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[クラシック・ニュース 2014/5/6- 2014/5/12]
2014年5月12日(月)
東京音楽通信〔160〕 2014年3月(その2)
貧困の生んだ陰惨な殺人

新国立劇場 アルバン・ベルク「ヴォツェック」 ――アンドレアス・クリーゲンブルクによるバイエルン州立劇場との共同製作のプロダクションの再演。昨年新国で初演された「リゴレット」もそうでしたが、この人の演出はとにかく陰惨で救いがない(4月5日)。

ヴォツェックのあばらやは舞台上に宙づりにされており、よりどころがなく不安定です。その下は一面水で覆われていて、仕事を失った労働者たちがぴちゃぴちゃと徘徊しています。ヴォツェックやマリー、彼らの子供以外、軍人や医師たちは一様に化け物のように異形の姿をしている。これはヴォツェック自身の荒涼とした内面、そして心のよりどころが家庭にしかないことなどを表象しているのでしょう。

歌手や演奏者にとっては、なかなか大変な作品ですが、よく練られたアンサンブルになっていたと思います。冒頭の大尉のヴォルフガング・シュミットにはじまり、みなシュプレヒゲザング(歌い語り)が自然だった。

ヴォツェック役ゲオルグ・ニグルは、歌唱のみならず狂気へと落ちていく道筋をよく表現していたし、エレナ・ツィトコーワのマリーも信心と背徳の心理を演じてくれました。この人、新国立劇場ではおなじみになってきましたが、安定感に加え華もあっていいですね。

東京フィルを指揮したギュンター・ノイホルトは優雅に振っていましたが、側聞したところによるとかなりリードには怪しい部分もあったそうな。それでも大きな乱れは感じなかったから、歌手やプロンプターががんばっていたのでしょう。

東京・春・音楽祭 春祭リング、スタート

「ニーベルンクの指輪」序夜「ラインの黄金」 ―― ワーグナーの大作楽劇に取り組んできた東京・春・音楽祭がとうとう指輪四部作へと乗り出しました。四年がかりのプロジェクトを率いるのは、ドイツものでは定評のある名匠マレク・ヤノフスキ(4月7日、東京文化会館)。

このシリーズは数年前に演奏会形式になってからも、舞台後方に巨大スクリーンを設置し、入退場のタイミングや簡単な演技を入れて、雰囲気を醸してきました。しかしこのスクリーンに投影されるデジタル画像がセンスがなく、去年までは「ないほうがいいんじゃない?」と感じるほど。その点、今年の映像はラインの川底のイメージとかヴァルハルの丘の情景に品がありました。

歌唱のほうも一級ぞろいで、特にアルベリヒのトマス・コニエチュニーが声量、表現力ともに優れていました。冒頭の三人のラインの人魚たちのやりとりから主導権を握り、物語りに勢いをつける。ローゲ(アーノルド・ベズイエン)も悪くはなかったが、アルベリヒがあまりに存在感があるので、本来この役がもっているアクみたいなものが今一つできらなかった感じがします。外人勢が強力な声の競演をみせるなか、フライアの藤谷佳奈枝も健闘していました。

オケもフルレンジ、6台ハープをはじめ、文化会館の舞台をうずめつくします。ヴォータン(エギルス・シリンス)とローゲが地底に降りる場面では、後方の打楽器集団がうちならす金床の響きも圧巻。ヤノフスキはオケ(NHK交響楽団)を立体的に鳴らすとともに、緊張感あふれる流れを導きました。

まだあと3年。楽しみなシリーズになりそう。

ドイツリートのお手本

東京春祭 歌曲シリーズ Vol.14 ソフィー・ダヌマン&イアン・ボストリッジ ―― 東京春祭は良質の歌曲シリーズの企画でも有名です。今年の目玉はボストリッジらによるシューマンのリートの数々。当初予定されていたキルヒシュラーガーの降板は残念でしたが、代役のソフィー・ダヌマンもヴェテランの味がよくでて、詩と歌が高度に絡まったリートの世界を縦横無尽に解きほぐしてくれました(4月12日、東京文化会館小ホール)。

最初の「4つの二重唱 作品78」はたっぷりと抑揚をつけて歌うダヌマンとストレートに歌詞を歌いあげるボストリッジのスタイルがかみあわず、やや焦点がぼけた。ボストリッジの独唱になって「5つのリート 作品40」。「においすみれ」から「母の夢」へと聴き手を夢幻の境地へと誘いながら、この曲の第三連でがらりと不吉な未来を予想させる。そこから「兵士」の死の闇の中へと一直線。この切り込み方が実にうまい。一方、ダヌマンは「子供のための歌のアルバム 作品79」の小品一つ一つから異なった楽しさを引き出していきます。

後半「ミルテの花」は二人が1、2曲ずつ交互に歌うスタイル。歌唱もさることながらジュリアス・ドレイクのピアノが絶妙のサポートを見せます。くずしの案配もよく、歌をリラックスさせ旋律の自然な伸び縮みを引き出す。

最後の「4つの2重唱 作品34」では、ダヌマンとボストリッジの声も十分に解け合い、音楽が歌詞の世界をひろげ、イメージが小さな宇宙へと拡張していく様を満喫しました。

輝くピアノ

レイフ・オヴェ・アンスネス「ベートーヴェンへの旅」 ――アンスネスが満を持してベートーヴェン作品への包括的なアプローチを行っています。来年にはマーラー・チェンバー管との弾き振りによるコンチェルト・チクルスが予定されていますが、その前哨戦ともいうべき今回の来日も、オール・ベートーヴェン・プロ(4月9日、東京オペラシティ)。

選曲も注意深く考えられている。スタートの11番のソナタは初期の殻を残しつつも、ベートーヴェンの個性が作品を染めあげはじめている時期の作。アンスネスは古典的な面を軽快に運びつつ、その合間にちらと顔を出す近代的な側面ーー意表をつく和声やピアノの構造的な側面への探求ーーを巧みに印象づける。

28番はこれに対するに後期の幕開けともいうべきもの。最初のカンタービレからバスでしっかりと奥行きを出す。予想どうり、というか、この人のベートーヴェンは骨格がしっかりしていて、背筋がぴんとしている。きりっとして透明な水を飲み干すように、体に染み渡る。

6つの変奏曲を挟んで、熱情ソナタはまさに全編にわたってピアノが輝いていました。終楽章は落ち着いたペースで進めるんだけれども打鍵に力があり、フレーズが発光するかのよう。コーダ以降はすさまじいラッシュで拍手喝采。アンコールのシューベルト(楽興の時)の鳴らし方もベートーヴェンちっくになっていたあたり、アンスネスはいまその世界にどっぷりと浸かっているようです。

江藤光紀(音楽評論)

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2014年5月9(金)
新譜CD紹介: 《新世界の新世界》 東京佼成ウインドオーケストラ 指揮:ラドミル・エリシュカ
《新世界の新世界》  東京佼成ウインドオーケストラ 指揮:ラドミル・エリシュカ

東京佼成ウインドオーケストラ 指揮:ラドミル・エリシュカ

曲目

  • 1.A.ドヴォルザーク/H. スルカ・編/V. ブラフネク・校訂:序曲「謝肉祭」
  • 2-6.L.ヤナーチェク/上埜孝・編:シンフォニエッタ
  • 7-10.A.ドヴォルザーク/H. スルカ・編/V. ブラフネク・校訂:交響曲 第9番 ホ短調 《新世界より》 作品95

東京佼成ウインドオーケストラ
指揮:ラドミル・エリシュカ

ライヴ録音:2013年4月27日、東京芸術劇場、東京佼成ウインドオー
ケストラ第115回定期演奏会 [96kHz/24bit録音]

会社:日本コロムビア 
番号:COCQ-85060 
定価:2,000円+税

詳細:http://columbia.jp/tkwo/

試聴:東京佼成ウインドオーケストラ
http://ml.naxos.jp/artist/34614
ナクソス・ミュージック・ライブラリー(NML)

マエストロ:ラドミル・エリシュカは札幌交響楽団の首席客演指揮者である。これまで多くの名演を残し、人気がある指揮者として受け入れられている。全国のオーケストラにも客演して大変好評である。エリシュカはチェコの重鎮指揮者で東京佼成ウインドの定期を指揮して、そのライブをCD化したものだ。

お得意のレパートリーを生き生きと若々しい演奏で楽しませてくれる。それに答える東京佼成ウインドオケも素晴らしいリスポンスぶりである。さすがに日本を代表するウインドオーケストラといえる。

 

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2014年5月9(金)
新譜CD紹介: 《舞踏の旋回 〜小暮 浩史(ギター) 福田進一 ギター・ディスカバリー・シリーズ〜
《舞踏の旋回 〜小暮 浩史(ギター)
    福田進一 ギター・ディスカバリー・シリーズ〜

《舞踏の旋回 〜小暮 浩史(ギター)
福田進一 ギター・ディスカバリー・シリーズ〜

曲目

  • A.ピアソラ:天使の死
  • A.バリオス・マンゴレ:郷愁のショーロ
  • C.R.リベラ:舞踏の旋回
  • J.ダウランド:ファンタジア
  • E.グラナドス:スペイン舞曲 第1番「メヌエット」
  • E. グラナドス:スペイン舞曲 第12番「アラベスカ」
  • 武満 徹:エキノクス
  • L.ブローウェル:円柱の都市
  • J.K.メルツ:マルヴィーナへ ~吟遊詩人の歌 作品13より
  • F.シューベルト:涙の賛美D711
  • F.シューベルト:セレナード ~白鳥の歌 D957より

ギター:小暮 浩史

会社:マイスター・ミュージック 
番号:MM-2157
税抜定価:¥2,816
http://www.meister-music.com/index0.html

試聴:小暮浩史
http://ml.naxos.jp/artist/206845
ナクソス・ミュージック・ライブラリー(NML)

ギター界に新しいアーティストが誕生した。ギターの福田進一のプロデュースによって、彼に師事した小暮浩史という新しい人材を世に送り出した。16歳で独学でギターをはじめて18歳で本格的に学びはじめた。高田元太郎、福田進一の各氏に師事している。2009年学生ギターコンクールやスペイン・ギターコンクール、2011年には東京国際ギターコンクール で第3位を得るなどの急進ぶりを示している。

小暮浩史の新しい感性は自由で現代的なフレキシビリティがあり、どこまで伸びてゆくか、今後の大きな期待がよせられる。

 

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2014年5月7(水)
能:青木涼子 「エトヴェシュの室内楽」で三島由紀夫の“Harakiri(1973)” を! 「インタビュー@クラシック」で!
能:青木涼子
能:青木涼子

ハンガリーを代表する作曲のペーテル・エトヴェシュが2014年武満徹作曲賞審査員として来日する。彼のプロジェクトのほか、室内楽コンサートが開かれる。その中で能謡:青木涼子はエトヴェシュが三島由紀夫の自決に触発されて作曲した“Harakiri”を日本初演する。
 
能謡:青木涼子「インタビュー@クラシック」で!

「インタ ビュー @クラシック」
http://classicnews.jp/interview/index922html

エトベシュの最初のオペラ作品「Harakiri」は、1970年にシュトックハウゼンに率いられ大阪万博ドイツ館のアーティストとして来日した時の体験にもとずき作曲した。1973年ボンでWDRの委嘱により、Tokk Ensemble Tokyoによって初演された。

青木涼子はドイツ、フランス、イタリア、アメリカなど各国の文化機関より招聘を受け、2013年にはマドリッド王立劇場でのオペラ出演も果たした。

現代音楽の鬼才たちとのコラボーレションにより全く新しい「能」の姿を浮かび上がらせ、三島由紀夫の自決に題材をとったエトヴェシュの「Harakiri」(バス・クラリネット版)をはじめ収録曲全曲が世界初録音で新譜CDとしてALMレコードからリリースされる。

Official Peter Eötvös website
http://www.eotvospeter.com/


コンサート情報
《ペーテル・エトヴェシュの室内楽》

《ペーテル・エトヴェシュの室内楽》
2014年5月21日(水)18時30分 東京オペラシティリサイタルホール

  • 第一部 エトヴェシュが語る自身の音楽ワールド 彼の講演
  • 第二部 エトヴェシュの室内楽(全曲日本初演)
  • エトヴェシュ
    • Psy(1966)
    • 僧侶の踊り(1993/2001)
    • カデンツァ(2008
    • ポリーに贈る2つの詩(1998) Harakiri(1973)

演者

  • ペーテル・エトヴェシュ(講演)
  • 青木涼子(能謡)
  • 斉藤和志(Fl)
  • 山根孝司(Cl)
  • 鈴木生子(Cl)
  • 西川智也(Cl)
  • 多井智紀(Vc)
  • 竹島悟史(Perc)

チケット:全席自由 前売:3,000円 当日:3,500
お問い合わせ:03-6804-7490
オカムラ&カンパニー
http://www.okamura-co.com/ja/

チラシ(PDF/428KB)
※こちらのPDFを印刷して、チラシとしてご利用頂けます。

《コンポージャム2014》
「エトヴェッシュ・プロジェクト」
ペーテル・エトヴェシュをむかえて!

《ペーテル・エトヴェッシュの音楽》
●2014年5月22日(木)19時 東京オペラシティ コンサートホール:タケミツ メモリアル
2014年度武満徹作曲賞本選演奏会
●2014年5月25日(日)15時 東京オペラシティ コンサートホール:タケミツ メモリアル

詳細:《コンポージャム2014》
https://www.operacity.jp/concert/compo/2014/schedule/140525.php
東京オペラシティ文化財団

試聴:ペーテル・エトヴェッシュ
http://ml.naxos.jp/composer/20863

コンサート情報
青木涼子 《能×現代音楽》

能・青木涼子
《能×現代音楽》 

能謡:青木涼子
斎藤和志(ピッコロ、アルト・フルート、バス・フルート)
山根孝司(クラリネット、バス・クラリネット)
竹島悟史(打楽器)

  1. フェデリコ・ガルデッラ:風の声
  2. クレール=メラニー・シニュベール:謡とクラリネットのためのエチュード― 経正の足跡をたどって
  3. ヴァレリオ・サニカンドロ:3つの能の歌
  4. レリアン・デュモン:山伏の祈り
  5. ペーテル・エトヴェシュ:Harakiri

録音:秩父ミューズパーク音楽堂 2013年11月7-9日

番号:ALCD-98
税抜価格:2,800円 2014年6月7日発売
会社:ALM Recordsコジマ録音
http://www.kojimarokuon.com/

 

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2014年5月7(水)
情報:新譜CD&コンサート紹介《パーカション:上野信一》上野信一「インタビュー@クラシック」で!
打楽器:上野信一
打楽器:上野信一

打楽器:上野信一の新しくリリースされたCD《デュオローグ》は打楽器界をリードするアーティストにふさわしい興味深い内容のものになった。

まったく個性の違う3人のピアニスと上野信一の文字通り「デュオローグ」(対話)である。打楽器とピアノのさまざまな彩りで濃密に交錯してゆく。聴くものにも音楽を創りあげる喜びを感じさせるような世界に包まれる。

「インタビュー@クラシック」で上野信一が語る!

「インタ ビュー @クラシック」
http://classicnews.jp/interview/index921.html

彼はこのCDが出来た背景や、これからのコンサート情報、音楽を目指す若人に対するアドヴァイスなどの話が聞ける。

2014年5月9日に開かれる国立オリンピック記念青少年総合センターカルチャー棟(小ホール)での《上野信一&フォニックス・レフレク
ションマリンバオーケストラ》に関する話題もでる。

上野信一ブログ
http://shinitiueno.cocolog-nifty.com/blog/

佐藤裕介に関する情報:「新ピアニスト宣言」
http://blog.goo.ne.jp/haitaka0727/e/1cdf48eb40ca686c9133279ec8bd0790


CD情報

《デュオローグ》

上野信一(打楽器)
佐藤祐介(ピアノ)
寺嶋陸也(ピアノ)
石井佑輔(ピアノ)

・ネボーシャ・ジヴコヴィッチ:クアジ・ウナ・ソナタ(ソナタ風)作品29  
(2001/rev. 2006)[世界初録音] 打楽器:上野信一 ピアノ:佐藤祐介
・西村朗:デュオローグ ティンパニとピアノのための (1996)[世界初録音]
打楽器:上野信一 ピアノ:寺嶋陸也
・ジャン・バリッサ:打楽器とオーケストラのためのコンチェルティーノ
[ピアノ伴奏版] (1972)[世界初録音]
打楽器:上野信一 ピアノ:寺嶋陸也
・ジョン・ササス:マトルズ・ダンス (1991)
打楽器:上野信一 ピアノ:佐藤祐介
・アンドレ・ジョリヴェ:打楽器のための協奏曲[ピアノ伴奏版](1958)
打楽器:上野信一 ピアノ:石井佑輔

録音:相模湖交流センター 2013年6月18-21日&8月26-29日
コジマ録音 
ALCD-7183 
税抜価格2,800円(税込価格3,024円)

http://www.kojimarokuon.com/disc/ALCD7183.html

コンサート情報
《上野信一&フォニックス・レフレクション マリンバオーケストラ》

《上野信一&フォニックス・レフレクション マリンバオーケストラ》
2014年5月9日(金)19時 国立オリンピック記念青少年総合センター カルチャー棟(小ホール)

  • ウェストレイク:オンファロ・セントリック・レクチャー
  • 奥定美和編曲:アメリカのうた
  • パヴァッサー:スカルプチャー・イン・ウッド
  • 奥定美和:砂紋〈世界初演〉
  • 安倍圭子:遙かなる海
  • 安倍圭子:プリズム・ヴァリエーションズ

料金:一般 3000円 学生 2000円
チケット申込先:SNA41919@nifty.com
Confetti(カンフェティ)0120-240-540(通話料無料、平日10〜18時のみ)
チラシ(PDF/558KB)
※こちらのPDFを印刷して、チラシとしてご利用頂けます。

詳細
http://shinitiueno.cocolog-nifty.com/blog/2014/03/phonix-marimba.html

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