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インタビュー@クラシック
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[クラシック・ニュース 2016/12/6〜 2016/12/12]
2016年12月10(日)
「ベートーヴェンが生きたウィーン」をテーマにしたテノール水越啓、フォ ルテピアノの重岡麻衣のコンサート!「インタビュー@クラシック」で水越啓!
テノールの水越啓
テノール:水越啓
フォルテピアノ:重岡麻衣
フォルテピアノ:重岡麻衣

テノールの水越啓、フォルテ・ピアノ奏者重岡麻衣によるコンサートは《ベートーヴェンが生きたウィーン vol.2「月光」》をテーマにした企画である。くしくもコンサートは12月16日、ベートーヴェンの誕生日にあたる。「インタビュー@クラシック」でこのコンサートのねらいを語る。

「インタ ビュー @クラシック」
http://classicnews.jp/interview/index1122.html

1792年、ベートーヴェンはフランス革命の影響でウィーンに移った時代である。ウィーンではハイドンやモーツァルトらの活躍があった。そこでのベートーヴェンの新しい活動をあらわした作品に取り組む。

水越啓の歌唱は、内容を深く読み込んでいる点に定評がある。これまで宗教曲のソリストとしての活動が多かった。これから、歌曲の歌い手として重要な人材という期待を持たれている。
フォルテピアノの重岡麻衣はベルギー・アントワープ王立音楽院フォルテピアノ科に学んだ若手の注目の演奏家である。バッハ・コレギュウム・ジャパンなど内外の著名な演奏団体とも共演するなどの活躍がみられる。彼女のの活動に目が離せない。

※使用楽器:フォルテピアノ
ロバート・ブラウン(ザルツブルク)2006 年製作 アントン・ヴァルターモデル (1800 年頃)

試聴:水越 啓 NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリー)
http://ml.naxos.jp/KeywordSearch2.aspx?word=%E6%B0%B4%E8%B6%8A%E5%95%93


コンサート情報

《ベートーヴェンが生きたウィーン vol.2「月光」》
2016年12月16日(金)19時 東京オペラシティ近江楽堂

出演:水越 啓(テノール)、 重岡麻衣(フォルテピアノ)

曲目

  • モーツァルト:
    「ラウラに寄す夕べの想い」 KV 523
    「菫(すみれ)」KV 423
  • ハイドン:
    「神よ、皇帝フランツを護りたまえ」
    ピアノ編曲「神よ、皇帝フランツを護りたまえ」
  • ベートーヴェン:
    ピアノソナタ 第14番 嬰ハ短調「月光」
    「ラウラに寄す」WoO 112
    「嘆き」WoO 113
    「独り言」WoO 114
    「新たな愛、新たな人生」WoO 127
    「魔王」WoO 131

全席自由:4000円/学生2500円
お問合せ:03-3565-6771
オフィスアルシュ http://www.officearches.com
チケット取扱い
東京オペラシティチケットセンター:03-5353-9999
東京文化会館チケットサービス:03-5685-0650
東京古典楽器センター:03-3952-5515
イープラス: http://eplus.jp/sys/T1U14P002196395P0050001
チラシ(PDF/577KB)
※こちらのPDFを印刷して、チラシとしてご利用いただけます。


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2016年12月8(木)
映画《ミラノ・スカラ座 魅惑の神殿》まもなく公開 12月23日から!

注目の映画「ミラノ・スカラ座 魅惑の神殿」はまもなく劇場公開する。!
2016年12月23日から!

世界の3大オペラ劇場のミラノ・スカラ座の全貌に迫ったドキュメンタリーである。

素晴らしいアーティストたちに彩られたこの歌劇場は伝統のある240年の歴史をになってここに登場する。ミラノ・スカラ座の全貌を見ることができる。


上映映画の情報
《ゲルハルト・オピッツ(ピアノ)》シューマン×ブラームス連続演奏会(全4回)<第2回>

《ミラノ・スカラ座 魅惑の神殿》
劇場公開日 2016年12月23日!

監督:ルカ・ルチーニ
脚本:ルカ・ルチーニ

撮影監督:ルカ・ビガッツィ

出演:

  • ダニエル・バレンボイム
  • リッカルド・ムーティ
  • プラシド・ドミンゴ
  • ルチアーノ・パヴァロッティ
  • マリア・カラス、ルキノ・ヴィスコンティ
  • ヘルベルト・フォン・カラヤン
  • ロベルト・ボッレ
  • アレッサンドラ・フェリ
  • アルトゥーロ・トスカニーニ
    ほか

© Rai Com – Skira Classica – ARTE France – Camera Lucida Productions 2015

原題:Teatro alla scala il tempio delle meraviglie
製作:2015年 イタリア
配給:コムストック・グループ
上映時間:102分

オフィシャルサイト
http://milanscala.com/


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2016年12月8日(木)
東京音楽通信 〔206〕 2016年11月後半
楽劇を血肉化する

ザルツブルク・イースター音楽祭 in JAPAN ホール・オペラ ワーグナー:楽劇「ラインの黄金」 ―― 祝祭ムードの続くサントリーホール、11月後半はザルツブルク・イースターの引っ越し週間がありました。実質的にはティーレマン指揮シュターツカペレ・ドレスデン週間なんですが。その初日、「ラインの黄金」(11月18日)。

サントリーホールにピットはありませんが、ホール・オペラは雛壇後方からP席にかけて特設の簡易舞台を作るというもの。歌手がちょうどオケと天井から吊るされた反響板の中間くらいにきて、ピットと舞台に近い位置関係になるし、残響の長いホールの特性が歌手に有利に作用して、オケが強奏しても歌がかき消されないのもいい。

ドイツ語圏を中心に堅実な活動を続ける歌手が揃い、見所の多い公演でした。とりわけ低音が充実。ヴォータンのミヒャエル・フォッレは声を柔らかく響かせるバリトンで、粗暴で身勝手というヴォータンのイメージに幅がでた。アルベリヒのアルベルト・ドーメン、ファーゾルトのステファン・ミリングあたりもタフな歌唱を聴かせた。

ローゲのクルト・シュトライトはここらへんに比べるとちょっと弱いけれど、ローゲの小ずるがしこさはよく表現されていました。筆者は今年バイロイトでフローのタンセル・アクゼイベクを聴き、「ずいぶん綺麗な声をしているな」と思いました。今回も同役での出演ですが、美声ぶりを再確認。女声ではなんといってもフリッカの藤村実穂子。第二幕でのヴォータンとの夫婦げんかの毅然とした立ち居振る舞いに、この人の現在の充実ぶりを実感しました。

公演を通じて終始存在感を発揮していたのはオケ、そしてその中心で舞台を含め見事なコントロールをみせたティーレマンです。ドレスデン・シュターツカペレといえば、ワーグナーのみならずウェーバーもカペルマイスターを務めた超名門。重いけれどしっとりとした弦、からっとした和声を聴かせる管が、奥行きのあるサウンドを奏でる。

ティーレマンはワーグナーをやらせたら、当代最高でしょう。何がすごいといって、音楽と歌が一体となって一つのうねりを作り出していくところが。比較するのもなんだけれど、例えばヤノフスキのリングはきっちりと作られていますが、整理のうまさって感じがする。ティーレマンは歌とオケを渾然一体のものとして扱っていて、「ワーグナーを体感的につかんでいるな」と感じます。



新緑のようなマーラー

マイケル・ティルソン=トーマス指揮サンフランシスコ交響楽団 来日演奏会 ―― 4年前に久々に来日してくれたこのコンビが、元気に再来日。ティルソン=トーマスはもう30年以上に渡る長期政権ですが、自然体の音楽が楽団員に受け入れられている、とひしひしと感じました(11月21日、サントリーホール)。

一曲目は中国系アメリカ人ブライト・シェンの「紅楼夢」序曲。原作は「紅楼夢」を題材としたオペラで、これはそこから素材を用いて作られたコンサート用作品。金管のまがまがしい不協和音に続き、中国風のメロディーがゆったりと奏でられる。ラヴェルのようなオーケストレーションで彩られたかと思えば、「中国の不思議な役人」を思わせる急速なダンスへと移り変わる。

続いてユジャ・ワンのソロでショスタコーヴィチ「ピアノ協奏曲第一番」。最初から低音をごつく鳴らして、「面白いことになりそうだ」と期待したんだけれど、意外と正攻法だった。最後のトランペットとの強烈な掛け合いではっとさせてくれましたが。

この日の白眉は、なんといってもマーラーの「巨人」でした。ゆったりとしたテンポ、絞り気味の音量で、音楽をしっかりと歌わせる。フラグメントがどんどんと重なっていくマーラーの音楽を様々な声、様々な歌の連続として流麗につないでいく。ティルソン=トーマスのセンスが隅々にまで行き届いた佳演で、そのさわやかさといったら。第一楽章など、まるで新緑に囲まれた森を散歩しているようでした。第二楽章のトリオも、色気がたっぷりなのに、品格があっていやらしくない。

後ろにいくにつれて呼吸が深まり、パウゼに向けて停止状態になっていくんだけれど、そこからまた音楽を立ち上げていくところにいろいろなインスピレーションが込められていて、本当に楽しい「巨人」体験でした。



しなやかに、のびやかに

ダニエル・ハーディング指揮パリ管弦楽団 来日演奏会 ―― 日本の任を離れてしばらく聴けなくなるかと思っていたハーディングが、早くも素晴らしい仲間とともに帰ってきてくれました(11月25日、東京芸術劇場)。

メンデルスゾーン「ヴァイオリン協奏曲」はソロのジョシュア・ベルとの息がぴったり。麺によくソースが絡んでいるとでもいうか、ソロがオケの一部となり、オケがソロを敷衍する有機的な音楽になっていました。ベルは音がよく伸び、目鼻立ちのはっきりしとした演奏をする。

ハーディング。前はもっと直線的なリードだったと思いますが、ちょっとテンポをゆすって音楽を膨らませるとか、オケの主役を絶えず入れ替えるとか、足早な中にずいぶんと多彩な演出を施している。特に第二楽章は小節の前半に強勢を置き、後半抜くことで、自然な推進力が生まれています。アイディアがストレートに伝わってくるのは、パリ管の技術があってこそですが。

こうした両者の美質は後半のマーラー「交響曲第五番」でより明瞭にでていました。弾きすぎず吹きすぎず、主役を次々に交代させることで、カラフルで品よく、すっきりした造形になっている。

テンポ設定も絶妙。冒頭部など実に自然かつ効果的なリードでした。細やかに切り替えつつも流れが途切れない。一つのシークエンスの中から次の風景が現れてくるんですよね。しなかやで、のびやか。音楽が若々しく脈うっていました。



photo:(C)Hikaru.☆


ホールに広がるアルプスのパノラマ

マリス・ヤンソンス指揮バイエルン放送交響楽団 来日演奏会 ―― 連日トップ・オケの競演が続いています。この日はミューザでヤンソンス&バイエルン放響。残響多めのサントリーに比べ、池袋芸劇とか川崎ミューザは音楽性がダイレクトにでると思う。つまり、うまいオケがより栄える(11月26日、ミューザ川崎)。

前半はハイドン「軍隊」。奇をてらうなんてところは一つもなく、隙なく組み立てられていて、それが全体としてノーブルな雰囲気を醸し出している。例えば一楽章の途中ででてくる変わった終止のように、この曲にはハイドンらしいユーモアが随所にみられますが、ちっとも下品にならず、口元をほころばせる微笑を誘う。

第二楽章はオーボエを筆頭に木管がチャーミングな妙技を聴かせてくれました。軍楽隊の音楽もさらっと聴かせて暑苦しくない。終楽章では三日月の形を模したシェレンバウムに率いられ打楽器の楽隊が客席に降りてきました。

R.シュトラウス「アルプス交響曲」。トゥッティは基盤がしっかりして安定的なバランスが保たれ、ホール全体を自然な圧の音響が満たし心地よい。各奏者の描写力も素晴らしい。滝の水しぶきはきらきらと輝いているし、弦から立ちこめてくる霧は湿り気を帯びて肌に張り付く。嵐の場面は怒号のような演奏もよく耳にするけれど、ここでは整然としたアンサンブルでひっぱっていったあたり、ヤンソンスもすっかり巨匠になった、と。

筆者がもっとも感心したのは牧場の場面。カウベルになじみがないからなんだろうけれど、やたらがらんがらんとうち鳴らす演奏が多すぎる。牛はラテン・ダンスなんか踊りません! でもこの日はバイエルンの田舎で聞くような、鈍くてバタ臭く、なんとものどかな響きがしました。牛や鳥たちに囲まれた風景に瞬時にトリップ。

 
photo:(C)青柳聡


まとまりのある舞台

ひろしまオペラルネッサンス「修道女アンジェリカ」「ジャンニ・スキッキ」 ―― カープやサンフレッチェだけではありません。広島は「オペラの町」を掲げる都市でもあるんです。プッチーニの三部作から2幕を上演(11月27日、アステールプラザ大ホール)。

「アンジェリカ」のタイトル・ロール、尾崎比佐子は巨大な声量が武器。劇がドラマティック盛り上がりました。一カ所、子供の死を知らされた時の慟哭があまりに感情任せで、オペラとしてはどうかな、と。その後の演技ともつながらないし。

広響はアンサンブルにまとまりがあり、またそれぞれのセクションにうまい人がいて、綺麗に鳴っていました。ただ、トゥッティで管に偏ったサウンドになっているのが気になる。弦にもっと弾きこんでほしい。キレイなだけだとメロドラマになってしまう。美しさの中の毒も聴きたい。後方にスリットを作って光で照らし出した装置は、効果的でとても美しかった(演出:粟国淳)。



「ジャンニ・スキッキ」はとにかく歌手につきる。ばらつきがあった「アンジェリカ」に比べみんなよく声が出ていて、よくここまで揃ったな、と。

まずはリヌッチョのアリアで福島成が口火を切る。雑なところもあるけれど、思い切りがよくかえって役にあっていた。スキッキの前田進一郎はブォーゾへの切り替えを巧みにこなした。ラウレッタの内藤里美は「私のお父さん」をはじめ綺麗に歌いきってくれました。ちょっと一本調子だけれど、延びしろのありそうな歌手です。

この曲では特に広響のアンサンブル力が遺憾なく発揮されました。指揮の佐藤正浩は舞台とのスムースなリンクを実現していました。ブォーゾに扮したスキッキに、カーテンから顔を出させて歌わせた演出は、ちょっと違和感があった。



写真提供 「ひろしまオペラ・音楽推進委員会」


江藤光紀 (音楽評論)

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