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インタビュー@クラシック
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[クラシック・ニュース 2017/2/7〜 2/13]
2017年2月13(月)
アンサンブル・ノマド 第58回定期演奏会 かぎりない中国の音楽の魅力! 〜照らし合うものVol.3:中国・四川の香り〜「インタビュー@クラシック」 で!音楽監督:佐藤紀雄
音楽監督:佐藤紀雄
音楽監督:佐藤紀雄

中国のコンテンポラリー・ミュージックは国の大きさを示すように、豊かな文化の拡がりと、多くの民族の多彩ないろどりを映し出している。アンサンブル・ノマドの第58回定期演奏会ではその興味深い中国:四川の音楽の交流をテーマにした。「インタビュー@クラシック」で!音楽監督:佐藤紀雄が語る。

「インタ ビュー @クラシック」
http://classicnews.jp/interview/index1129.html

アンサンブル・ノマドは2015年、中国四川省の省都である成都の四人の作曲家の作品によるCDの録音、リリ−スした。中国古代の宇宙観を表現した、壮大な大自然を前にした人々の畏れを感じる多様な民族文化の色彩豊かで、先入観を吹き飛ばすような多彩な表現に驚きを覚える。

昨年の四川公演では、そのような背景から新しい世代の台頭にも驚きを禁じ得ない。中国古箏の名手毛Y(マオ・ヤー)の超絶テクニックも惹かれる。フォンターナ・ディ・ムジカ(chor)のたおやかな女性合唱による抒情詩の世界も魅力に富んでいる。

アンサンブル・ノマド
http://www.ensemble-nomad.com/


コンサート情報
《アンサンブル・ノマド 第58回定期演奏会〜照らし合うものVol.3:中国・四川の香り〜》

《アンサンブル・ノマド 第58回定期演奏会〜照らし合うものVol.3:中国・四川の香り〜》
2017年2月26日(日)16時  東京オペラシティ・リサイタルホール

プログラム

  • 郭元:ト音の上(2004)/Guo Yuan:On the Note G
  • 宋名筑:四川静音(ちんいん)の香り(2014)/Song Mingzhu:Flavor in "Sichuan Qingyin"
  • 楊曉忠:蜀江錦の絵(2010)/Yang Xiaozhong:Painting of Shu Brocade
  • 昌英中:雪景図(2013/2016)/Chang Ying Zhong:The Pictures of Snow-coverd Landscape
  • 劉奇奇:ディメンション(2015)/Liu Qiqi:Dimension
  • 張旭昆:彩雲(2015)/Zhang Xukun:Clouds
  • 敖翔:琴韻(2015)/Ao Xiang:The Charm of GuQin


◎出演者

  • 木ノ脇道元(fl)
  • 菊地秀夫(cl)
  • 花田和加子(vn)
  • 甲斐史子(vn/va)
  • 菊地知也(vc)
  • 佐藤洋嗣(cb)
  • 稲垣 聡(pf)
  • 宮本典子(perc)
  • 佐藤紀雄(cond)
  • ゲスト
    毛Y(古箏)
    フォンターナ・ディ・ムジカ(chor)
    川口静華(vn)

前売券 一般:3,000円 大学生:2,000円 高校生以下:1,000円
当日券 各 +500円UP
チケット取り扱い:東京オペラシティ・チケットセンター:03-5353-9999
お問い合わせ・ご予約 キーノート:0422-44-1165
チラシ(PDF/1.58MB)
※こちらのPDFを印刷して、チラシとしてご利用頂けます。


CD情報
《[現代中国の作曲家たち]シリーズ 昌英中 室内楽・合唱作品集》

4、《[現代中国の作曲家たち]シリーズ 昌英中 室内楽・合唱作品集》
アンサンブル・ノマド(指揮:佐藤紀雄)
フォンターナ・ディ・ムジカ(合唱)

昌 英中

  • [1]-[4] 旋文(弦楽四重奏のための)(2014)
    1. I
    2. II
    3. III
    4. IV
    花田和加子(ヴァイオリン I)川口静華(ヴァイオリン II)甲斐史子(ヴィオラ)松本卓以(チェロ)
  • [5]-[7] 月明かりの経幡(きょうばん)(2台のピアノ、2本のクラリネット、ソプラノのための)(2011)
    5. Introduction - I
    6. II
    7. III
    稲垣聡(ピアノ)菊地秀夫(クラリネット)内山厚志(バス・クラリネット)吉川真澄(ソプラノ)
  • [8] 央(コントラバスとティンパニのための)(2012)
    佐藤洋嗣(コントラバス)宮本典子(ティンパニ)
  • [9] 吉祥陽光(合唱と打楽器のための)(2010)
    フォンターナ・ディ・ムジカ(合唱)
    安達陽一(指揮)
    柳川幸/森川郁子/片山沙緒里(ソプラノ)佐藤智子/新明裕子/田中正子(アルト)草原哲広/根岸一郎/平塚寛人(テノール)植田真史/杉山範雄/豊永武志(バス)
    宮本典子(打楽器)岩村茜(打楽器)佐藤紀雄(打楽器)
  • [10] 雪景図(女声四重唱)(2013)
    フォンターナ・ディ・ムジカ(合唱)
    安達陽一(指揮)
    柳川幸(ソプラノI)森川郁子(ソプラノ II)片山沙緒里(アルトI)新明裕子(アルト II)
  • [11] ヒマラヤ(3組の混声合唱または12人の歌手のための)(2014)
    フォンターナ・ディ・ムジカ(合唱)
    安達陽一(指揮)
    柳川幸(ソプラノI)/森川郁子(ソプラノ II)片山沙緒里(ソプラノ III)
    新明裕子(アルトI)/田中正子(アルトII)佐藤智子(アルトIII)草原
    哲広(テノール I)/平塚寛人(テノール II)/根岸一郎(テノール III)
    豊永武志(バスI)杉山範雄(バス II)植田真史(バスIII)
    稲垣聡(ピアノ)宮本典子(打楽器)


録音:相模湖交流センター 2015年2月25日
横浜市栄区民文化センターリリス 2015年2月22-23日
解説:昌英中(英語・日本語・中国語)
ALCD-110 税抜価格2,800円 2015/10/07発売
詳細: http://www.kojimarokuon.com/disc/ALCD110.html

アンサンブル・ノマド《[現代中国の作曲家たち]シリーズ 楊曉忠 室内楽作品集》 レコード芸術準特選盤

3、アンサンブル・ノマド《[現代中国の作曲家たち]シリーズ 楊曉忠 室内楽作品集》  レコード芸術準特選盤
アンサンブル・ノマド(指揮:佐藤紀雄)
上野信一&フォニックス・レフレクション(打楽器アンサンブル)
毛Y(マオ・ヤ)(古筝)
?巍(ウ・ウェイ)(中国笙)

楊曉忠:

  • [1]-[4] 積雲(5つの打楽器のための)(2012)
    上野信一&フォニックス・レフレクション(打楽器) [上野信一(指揮)/荻原松美/峯崎圭輔/悪原 至/新野将之/大場 俊]
  • [5] 口琴(弦楽四重奏のための)(2014)
    花田和加子(ヴァイオリン I)川口静華(ヴァイオリン II)甲斐史子(ヴィオラ)松本卓以(チェロ)
  • [6] 漂う背景(サクソフォン四重奏のための)(2009)
    大石将紀(ソプラノ・サクソフォン)江川良子(アルト・サクソフォン)冨岡祐子(テナー・サクソフォン)鈴木広志(バリトン・サクソフォン)
  • [7] 蜀江錦の絵(古筝独奏のための)(2010)
    毛Y(マオ・ヤ)(古筝)
  • [8] 花の夜―婚礼の夜(フルート、ヴァイオリン、ヴィオラのための)(2001)
    木ノ脇道元(フルート)花田和加子(ヴァイオリン)甲斐史子(ヴィオラ)
  • [9] 払子(ほっす)II(中国笙とシンフォニエッタのための)(2008)
    ?巍(ウ・ウェイ)(中国笙)内山厚志(クラリネット)西尾郁子(バス・クラリネット)江川良子(ソプラノ・サクソフォン)鈴木広志(アルト・サクソフォン)萩原顕彰(ホルン)橋本晋哉(チューバ)宮本典子(打楽器)稲垣聡(ピアノ)花田和加子(ヴァイオリン)甲斐史子(ヴィオラ)松本卓以(チェロ)佐藤紀雄(指揮)

録音:相模湖交流センター 2015年1月30日、2月24-26日、3月29日
横浜市栄区民文化センターリリス 2015年2月23日
解説:楊曉忠(英語・日本語・中国語)
ALCD109.jpgALCD-109 税抜価格2,800円  2015/09/07発売
詳細: http://www.kojimarokuon.com/disc/ALCD109.html

アンサンブル・ノマド《[現代中国の作曲家たち]シリーズ 宋名筑 室内楽作品集》 レコード芸術準特選盤/朝日新聞推薦盤/音楽現代推薦盤

2、アンサンブル・ノマド《[現代中国の作曲家たち]シリーズ 宋名筑 室内楽作品集》  レコード芸術準特選盤/朝日新聞推薦盤/音楽現代推薦盤
アンサンブル・ノマド(指揮:佐藤紀雄)

宋名筑:

  • [1] 四川清音(ちんいん)の香り(ピッコロ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスの五重奏のための) (2014)
    木ノ脇道元(ピッコロ)花田和加子(ヴァイオリン)甲斐史子(ヴィオラ)
    松本卓以(チェロ)佐藤洋嗣(コントラバス)
    二つの弦韻(古箏、ピアノ、弦楽四重奏のための)(2007/2010)
  • [2] 弦韻I
  • [3] 弦韻 II
    毛Y(マオ・ヤ)(古箏)稲垣聡(ピアノ)花田和加子(ヴァイオリンI)川口静華(ヴァイオリンII)甲斐史子(ヴィオラ)松本卓以(チェロ)
    イ族の唄(ヴァイオリンとピアノのための)(2013)
  • [4] Ni-Su
  • [5] A-Se
    花田和加子(ヴァイオリン)稲垣聡(ピアノ)
    四川の子供時代(木管五重奏のための)(1982)
  • [6]I.羊飼いの朝の歌
  • [7II.木馬に乗る指揮官
  • [8] III.人形の子守唄
  • [9] IV.子供の祭り
    木ノ脇道元(フルート)林憲秀(オーボエ)菊地秀夫(クラリネット)萩原顕彰(ホルン)塚原里江(ファゴット)
  • [10] Gong Cha(弦楽四重奏のための)(2011)
    花田和加子(ヴァイオリンI)川口静華(ヴァイオリンII)甲斐史子(ヴィオラ)松本卓以(チェロ)
  • [11] プレリュードとトッカータ(木管五重奏のための)(2005)
    木ノ脇道元(フルート)林憲秀(オーボエ)菊地秀夫(クラリネット)萩原顕彰(ホルン)塚原里江(ファゴット)

録音:相模湖交流センター 2015年2月29-30日
解説:宋名筑(英語・日本語・中国語)
ALCD-108 税抜価格2,800円  2015/08/07発売
詳細: http://www.kojimarokuon.com/disc/ALCD108.html

アンサンブル・ノマド《[現代中国の作曲家たち]シリーズ 郭元 室内楽作品集》 レコード芸術特選盤

1、アンサンブル・ノマド《[現代中国の作曲家たち]シリーズ 郭元 室内楽作品集》 レコード芸術特選盤
アンサンブル・ノマド(指揮:佐藤紀雄)
ゲスト:上野信一&フォニックス・レフレクション(打楽器アンサンブル)

郭元:

  • [1] 顫(ふる)える響き II クラリネットとピアノのための
    菊地秀夫(クラリネット)稲垣聡(ピアノ)
  • [2] 聖なる鳥を創る眼 サクソフォン四重奏のための
    大石将紀(ソプラノ・サクソフォン)江川良子(アルト・サクソフォン)
    冨岡祐子(テナー・サクソフォン)鈴木広志(バリトン・サクソフォン)
  • [3] ゆりかごの曲 ソプラノとヴィオラのための
    吉川真澄(ソプラノ)甲斐史子(ヴィオラ) 
  • [4] 靄(もや) 6人の打楽器奏者のための
    上野信一(指揮)フォニックス・レフレクション(打楽器)
    [小俣由美子/峯崎圭輔/荻原松美/悪原 至/大場 俊/新野将之]
  • [5] 滲(にじむ)II 十三絃箏とピアノのための
    佐藤亜美(箏)稲垣聡(ピアノ)
  • [6] 滲(にじむ)III 9人の奏者のための
    木ノ脇道元(フルート)林憲秀(オーボエ)菊地秀夫(クラリネット)塚原
    里江(ファゴット)稲垣聡(ピアノ)花田和加子(ヴァイオリン)甲斐史子
    (ヴィオラ)松本卓以(チェロ)佐藤洋嗣(コントラバス)佐藤紀雄(指揮)

録音:相模湖交流センター 2015年2月24-27日
解説:郭元(英語・日本語・中国語)
ALCD-107 税抜価格2,800円 2015/07/07発売
詳細: http://www.kojimarokuon.com/disc/ALCD107.html


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2017年1月25(水)
CD紹介:《ラフマニノフ/ピアノ協奏曲第2番、他》反田恭平(P)
《ラフマニノフ/ピアノ協奏曲第2番、他》反田恭平(P) 《ラフマニノフ/ピアノ協奏曲第2番、他》反田恭平(P)  

曲目

  1. ピアノ協奏曲ハ短調Op.18
  2. パガニーニの主題による狂詩曲Op.43

作曲:ラフマニノフ

独奏:反田恭平(P)
楽団:RAI国立交響楽団(1)、東京フィルハーモニー交響楽団(2)
指揮:アンドレア・バッティストーニ

録音:(1)2016年7月7日イタリア・トリノ、RAIアウディトリウム、(2)2015年9月11日(ライヴ)、東京オペラシティ・コンサートホール

会社:Denon
番号:COGQ97
定価:3000円

反田恭平は桐朋学園大学在学中に渡露、現在モスクワ音楽院に在学中の新鋭であるが、すでに内外で活躍を開始して高い評価を得ている。まず最初の協奏曲では伸び伸びとして屈託のないピアノの純真さが何よりも好ましい。バッティストーニが指揮するイタリアのオーケストラをバックにしていることもあって、必ずしもロシア的な重苦しさはなくて明るい響きに満ちあふれている。この曲にしては重厚さに欠けるとはいえ、反田の目覚ましいピアニスティックな快感はこの演奏をきわめて魅力的なものにしていることは認めてよいだろう。それでいてただ弾きまくるのではなく、細部まで十分に弾き込まれているのが説得力を強めている。

パガニーニ狂詩曲はライヴ録音だが、才気に走ることなく落ち着いた演奏でオーケストラとの対話をみせている。あるいはこの曲の方が反田の感性に合っているのかも知れない。

野崎正俊(音楽評論家)

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2017年2月8日(水)
東京音楽通信〔208〕  2017年1月
次のスペインもの指揮者は誰?

ファンホ・メナ指揮NHK交響楽団第1853回定期演奏会Cプログラム ―― スペインものの定番指揮者デ・ブルゴスが14年に亡くなりました。空席に誰が来るかが気になってます。年初一発目は中堅のメナをチェック(1月14日、NHKホール)。

ファリャ「はかない人生」より間奏曲とスペイン舞曲。スペインということで、激しく情熱的な指揮をイメージしていたのは単なる偏見でした。メナはぴしっとしたリードで身の詰まったサウンドを作ります。けれどお堅い感じはなく、意外によく歌っている。ロドリーゴ「アランフェス協奏曲」。ソロのカニサレスはフラメンコの楽団からキャリアを始めた人らしく、軽めの音で明るく響かせる。けれどバンバン鳴らすというタイプでもなく、メナのしっかりしたアプローチに合っていました。だからと言っては何ですが、聴いているうちに睡魔が…。

後半はドビュッシーの「映像」より「イベリア」。これは良かったね。ドビュッシーのオーケストレーションの妙を丁寧に拾っていく。真ん中の楽章の夜の香りも雰囲気がでていた。最後はファリャ「三角帽子」第一・第二組曲はこれまでのアプローチと違い、どーんと豪快に。デ・ブルゴスの演奏に時々でてくるラテン系の鷹揚さが私はどうも好きになれなかったけれど、メナは意外ときっちり振る。もっともこの人、スペインと言うか正確にはバスク人らしいですけれど。



次の矢代秋雄のピアニストは誰?

秋山和慶指揮東京交響楽団第648回定期演奏会 ―― N響を聴いた足でサントリーホールへ。この日の東響のプログラムはちょっと面白い。「忘れられた捧げもの」はメシアンの実質的なデビュー作。中間部分は19世紀的な行進曲調だけれど、最初と最後の部分は弦楽器のメロディーが夢幻のようにたゆたう。ゆらゆらと立ち上るマジカルな波動を、好調の東響がよく捕らえていた。

矢代秋雄「ピアノ協奏曲」。初演した中村紘子も亡くなり、昨年はトーマス・ヘルがこれまでとはひと味違うシャープなアプローチで曲の新たな魅力を開いてくれました。今回、この戦線に新たに加わったのは小菅優。中村の晩年の演奏は正直に言うとかなり雑だったし、ヘルのは異邦人の客観性が印象的だったんだけれど、そもそもが現代物にも積極的な小菅は気合いも十分! 腕っぷしもあって、急速なフレーズでも力強いラインがでてくるし、オケとの掛け合いでも土俵際の粘りみたいなのがスリリングで、「新時代の矢代女王だなー」と思いながら聴きました。農耕民族的な力強さを感じ、それがまたすごくしっくりくる。変にフランス寄りに捕らえていないのがいい。

後半はフローラン・シュミットの「サロメの悲劇」。ン十年ぶりに聴きましたが、こんなにドビュッシーもどき、ラヴェルもどきだったかなぁ。逆に言うと一曲でどっちも聴けるからお得。というわけで秋山らしい凝ったフレンチ・コネクション、充実した一夜でした。

秋山和慶指揮東京交響楽団第648回定期演奏会 秋山和慶指揮東京交響楽団第648回定期演奏会
秋山和慶指揮東京交響楽団第648回定期演奏会  
Photo by N. Ikegami/TSO


まだまだ元気です

シェレンベルガーの室内楽 ―― シェレンベルガー、最近は指揮者としてもご活躍ですが、都内で室内楽が聴けるということで武蔵境へ(1月19日、武蔵野スイングホール)。競演メンバーも豪華。ヴァイオリンの松山冴花は仙台の入賞後、あんまり見かけないなと思ったら、ニューヨーク在住なんですってね。ヴィオラのクリスティアン・オイラーはフィラデルフィア管に、チェロのウェン=シン・ヤンはバイエルン放送響に在籍した後、教職へ移ったアーティスト。

モーツァルト「オーボエ四重奏」。まろやかで柔らかい―シェレンベルガー、全然元気です。提示部を爽やかに流した後、展開部では各奏者が大胆に切り込み、深い表現を見せる。第二楽章のオーボエの美しい歌謡の後、ロンド楽章ではちょっと固めの音色を使って、目鼻立ちのはっきりとした音楽を作っていました。

ブリテン「幻想曲」はごく初期の作品。弦楽器が刻む行進曲調のリズムにオーボエが絡んでいく。モーツァルトの古典的な均整美とは異なり、鋭いエッジをきかせた表現から、弱音器をつけた湿った音色まで、振れ幅の大きさを楽しみました。

ハイドン「十字架上のキリストの最後の7つの言葉」。ゆっくりとした楽章が延々と並び、演奏によって「だるい」にも、「傑作!」にもなる曲ですが、料理の仕方が見事だった。全体に早めのテンポをとって、楽章ごとのコントラストを明確につける。だから体感としては遅い楽章が続く感じはしない。加えてアンサンブルにキレがある。「シェレンベルガー」と銘打っているけれど、残りの三人も積極的な反応をみせ、室内楽の妙味を堪能しました。

武蔵野文化事業団の主催コンサートは価格とクオリティのバランスが良いことで評判ですが、武蔵野スイングホールは椅子を増設しても200人ちょっとのキャパで、確かに臨場感満点の贅沢なサロンコンサートでした。


あの世の光景

シルヴァン・カンブルラン指揮読売日本交響楽団第566回定期演奏会 メシアン「彼方の閃光」 ―― 今年11月にはメシアン畢生の大作、オペラ「アッシジの聖フランチェスコ」を控えるカンブルラン&読響ですが、その前哨戦として最晩年の「彼方の閃光」を披露してくれました。フルート、クラリネット各10本を始め、増強された木管に多彩な打楽器が入る全11楽章、75分の巨大な音楽ですが、実に聞き応えがあった(1月31日、サントリーホール)。

神の現前を告げる管楽器のコラールでは、不協和音がうぉんうぉんとうなりをあげ禍々しい降臨を表象。不確定記譜(たぶん)による木管群のたっぷりとしたさえずりは、狂ったような生命力を表現し、濃厚な弦の歌は愛と聖性の両極を往還する。

基本的な語法とか楽章のフォーマットは、40年以上も前に作られた「トゥーランガリラ交響曲」を想起させますが、「彼方の閃光」にははっきりと神の存在が刻印されています。そもそもメシアンはとても宗教的な作曲家で、この曲では標題イメージのもとに各楽章の語法とテーマがより純化されて結びついています。

日本では管弦楽でメシアンというといつも「トゥーランガリラ」だから、世俗的で快楽主義的なイメージがついちゃっているかもしれないけれど、技法的にはともかく、あそこに描かれている世界観はメシアンの創作の中ではむしろ例外。今回の公演は、作曲家本来の魅力を分かりやすく提示してくれたという点で、前哨戦の役割をきっちり果たした。「アッシジ」が俄然楽しみになってきた!

シルヴァン・カンブルラン指揮読売日本交響楽団第566回定期演奏会 メシアン「彼方の閃光」  
©読売日本交響楽団


江藤光紀 (音楽評論)

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2017年2月8(水)
オーケストラ・アンサンブル金沢 第33回目の東京定期公演!
指揮:井上道義
指揮:井上道義
ヴィオラ: ダニイル・グリシン
ヴィオラ: ダニイル・グリシン
(C)Kanta Ludovit

オーケストラ・アンサンブル金沢にとって東京定期公演は1992年から始まって第33回めを数える。 3月11日、金沢での定期公演で演奏した曲目で3月22日、東京定期公演を 行う。

今回はバルトークのヴィオラ協奏曲とモーツァルトのレクイエムといういずれも未完の作品を演奏する。マエストロきもいりの首席客演奏者:ダニイル・グリシンのソロが楽しみだ。 モーツァルトもなかなかの顔ぶれのソリストにオーケストラ・アンサンブル金沢合唱団も参加するという。


コンサート情報
ピアノ高橋望のライフワーク「ゴルトベルク変奏曲」

《オーケストラ・アンサンブル金沢 東京公演》
第33回東京定期公演
2017年3月22日(水) 19時 東京オペラシティコンサートホール

井上道義:指揮
ダニイル・グリシン:ヴィオラ
半田美和子:ソプラノ
福原寿美枝:アルト
笛田博昭:テノール
ジョン・ハオ:バス
オーケストラ・アンサンブル金沢合唱団

  • バルトーク:ヴィオラ協奏曲 Sz. 120 / BB 128
  • モーツァルト:レクイエム ニ短調 K. 626(バイヤー版)

料金:S\6,000- A\5,000- B\3,000-(残少) 25才以下当日券50%OFF(要証明書類)
チケットのお求めは
東京オペラシティチケットセンター TEL03-5353-9999
石川県立音楽堂チケットボックス TEL076-232-8632
ローソンチケット(Lコード34315)
チケットぴあ(Pコード313-254)
セブンチケット
イープラス
チラシ(PDF/2.2MB)
※こちらのPDFを印刷し、チラシとしてご利用頂けます。

詳細: http://www.orchestra-ensemble-kanazawa.jp/concert.html

【金沢発】
《オーケストラ・アンサンブル金沢 第387回定期公演マイスターシリーズ》
2017年3月11日(土) 14時 石川県立音楽堂コンサートホール

井上道義:指揮
ダニイル・グリシン:ヴィオラ
森麻季:ソプラノ
福原寿美枝:アルト
笛田博昭:テノール
ジョン・ハオ:バス
オーケストラ・アンサンブル金沢合唱団

  • バルトーク ヴィオラ協奏曲 Sz. 120 / BB 128
  • モーツァルト レクイエム ニ短調 K. 626(バイヤー版)

料金:SS\6,000- S\5,000- A\4,000- B\3,000- スターライト\1,000- 25才以下当日券50%OFF(要証明書類)
お問い合わせ:石川県立音楽堂 チケットボックス 076-232-8632


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