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[クラシック・ニュース 2017/10/24〜 10/30]
2017年10月30(月)
新譜CD紹介:《ベートーヴェン歌曲選集 Vol.1 〜初期歌曲篇〜水越啓(テノール)&重岡麻衣(フォルテピアノ)》
《ベートーヴェン歌曲選集 Vol.1 〜初期歌曲篇〜水越啓(テノール)&重岡麻衣(フォルテピアノ)》

《ベートーヴェン歌曲選集 Vol.1 〜初期歌曲篇〜水越啓(テノール)&重岡麻衣(フォルテピアノ)》

L.v.ベートーヴェン

  1. 鶉(うずら)の鳴き声 WoO 129
  2. 嘆き WoO 113
  3. 希望に寄す Op.32
  4. 死せるプードルに寄せる哀歌 WoO 110 8つの歌曲 Op.52 より
  5. ウリアン氏の世界旅行 Op.52-1
  6. 安らぎの歌 Op.52-3
  7. 五月の歌 Op.52-4
  8. マーモット Op.52-7
  9. 奇跡の美しさを持つ花 Op.52-8
  10. 優しき愛 WoO 123
  11. 独り言 WoO 114
  12. ラウラに WoO 112
  13. ミンナに WoO 115
  14. 魔王(R.ベッカーによる補筆完成版) WoO 131 ゲレルトの詩による6つの歌曲 Op. 48 より
  15. 祈り Op.48-1
  16. 死について Op.48-3
  17. 懺悔の歌 Op.48-6
  18. この小暗き墓に WoO 133
  19. なんと時は過ごし難いものか WoO 116
  20. 愛の喜び WoO 128
  21. 新たな愛、新たな日々 WoO 127
  22. アデライーデ Op.46

水越啓(テノール)
重岡麻衣(フォルテピアノ)

フォルテピアノ:ロバート・ブラウン製作 ザルツブルク 2006年 (モデル:アントン・ヴァルター 1800年頃)

録音: 神奈川県立相模湖交流センター 2016年12月25、27、28日、2017年3月7、8日
ALMコジマ録音   ALCD7214  税抜価格2,800円 2017/07/07発売

テノールの水越啓はデン・ハーグ王立音楽院に学ぶ。バッハをはじめとする宗教音楽のスペシャリストとして、オランダをベースにヨーロッパ屈指のグループと共演を続けている。わが国でもバッハ・コレギウム・ジャパンをはじめ古楽を中心に活躍している。豊かな美声でベートーヴェンの初期の作品に取り組み、けれんみのない味わいでとても好感が持てる。

フォルテピアノの重岡麻衣はブルージュ国際古楽コンクール・フォルテピアノ部門に於いてセミファイナリストに選ばれ、奨励賞を受賞する。ベルギー政府奨学生として、ブリュッセル王立音楽院に留学。国内外のアンサンブルに、チェンバロ・フォルテピアノ・オルガンの通奏低音奏者として活躍している。ソリストの意図をよくくみ取って巧みな表現で歌をサポートしている。

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2017年10月25(水)
《作曲家の個展 II 2017 》シリーズ 湯浅譲二、一柳慧で!

湯浅譲二
作曲家:湯浅譲二
(c)Jun'ichi Ishizuka
作曲家:一柳慧
作曲家:一柳慧
(c)岡部好

提供:サントリー芸術財団

《作曲家個展 II 2017 》「湯浅譲二×一柳慧」2人の作曲家で開かれる。昨年から新シリーズに作曲家2人にリニューアルされた。1981年からスタートした「作曲家の個展」は優れた作曲家の一人に焦点をあててこれまで32人を紹介してきた。

湯浅譲二、一柳慧という活動的な作曲家によって新作委嘱とプロデュースによる異なる二人のコラボレーションによる可能性を求める狙いがある。

今年は湯浅譲二の体調不良で、予定していた新作を取りやめとなった。代わって湯浅譲二作曲「クロノプラスティクII−エドガー・ヴァレーズ讃−」に曲目変更となった。

湯浅譲二の「ピアノ・コンチェルティーノ」はピアニスト:児玉桃が起用された。パリを拠点に活動している中堅ピアニストである。また一柳慧のピアノ協奏曲第3番「分水嶺」**(1991)は初演の木村かをり、一柳慧の「ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲」(2017)世界初演(サントリー芸術財団委嘱)は新進の成田達輝と巨匠の域の堤剛という組み合わせ
である。

【最新情報】

湯浅譲二
作曲:湯浅譲二はその後順調に回復を続け、一部であるが完成した新作「オーケストラのための軌跡」を今回の演奏会で披露する。約2分前後の予定。

サントリー芸術財団
http://www.suntory.co.jp/news/article/sfa0021.html


コンサート情報:
《「作曲家の個展II 2017」 湯浅譲二×一柳慧》

《「作曲家の個展II 2017」 湯浅譲二×一柳慧》
2017年10月30日(月)19時 サントリーホール 大ホール

曲目

  • 湯浅譲二:ピアノ・コンチェルティーノ*(1994)オーケストラアンサンブル金沢委嘱作品
  • 一柳 慧:ピアノ協奏曲第3番「分水嶺」**(1991)オーケストラアンサンブル金沢委嘱作品
  • 一柳 慧:ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲***(2017)世界初演 サントリー芸術財団委嘱
  • 湯浅譲二:オーケストラのための「軌跡」(2017)世界初演  サントリー芸術財団委嘱
    (この曲は作曲者の体調不良により下の曲目に変更された。)
    → 変更後: 湯浅譲二:クロノプラスティク II −エドガー・ヴァレーズ讃−

指揮:杉山洋一
ピアノ:児玉 桃* 、木村かをり**
ヴァイオリン:成田達輝*** 
チェロ:堤 剛***
管弦楽:東京都交響楽団

入場料 S:4,000円 A:3,000円 B:2,000円 学生:1,000円
お問い合わせ・予約
東京コンサーツ 03−3200−9755
http://www.tokyo-concerts.co.jp
サントリーホールチケットセンター 0570−55−0017
チケットぴあ 0570−02−9999 http://t.pia.jp/〔Pコード:329−736〕
e+(イープラス)http://eplus.jp/
チラシ(PDF/1.46MB)
※こちらのPDFを印刷して、チラシとしてご利用頂けます。

試聴:NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリー)

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2017年10月25(水)
新譜CD情報&コンサート案内 マエストロ:エリシュカの最新情報!
指揮:ラドミル・エリシュカ 初日リハーサル風景 指揮:ラドミル・エリシュカ 初日リハーサル風景
指揮:ラドミル・エリシュカ 初日リハーサル風景
コンサート情報:
《 第604回定期演奏会〜エリシュカ最後の来日公演〜ありがとうマエストロ》

《 第604回定期演奏会〜エリシュカ最後の来日公演〜ありがとうマエストロ》
2017年10月27日 19時 札幌コンサートホールKitara     (残券 僅少)
2017年10月28日 14時  〃      〃        (売り切れ)

指揮:ラドミル・エリシュカ(札響名誉指揮者)

曲目

  • スメタナ:歌劇「売られた花嫁」序曲
  • ドヴォルジャーク:チェコ組曲 ニ長調
  • リムスキー=コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」op.35


お問い合せ:札幌交響楽団 011-520-1771
http://www.sso.or.jp/
詳細: http://www.sso.or.jp/concerts/2017/10/604/

新譜CD情報

《交響曲第5番 チャイコフスキー エリシュカ&札幌交響楽団》 《交響曲第5番 チャイコフスキー エリシュカ&札幌交響楽団》

指揮:ラドミル・エリシュカ 
管弦楽:札幌交響楽団
コンサートマスター:田島高宏

  • 1-4.チャイコフスキー:交響曲第5番 ホ短調 op.64
  • 5.ドヴォルザーク:スケルツォ・カプリチオーソ op.66
  • 6.スメタナ

録音:札幌交響楽団 第594回定期演奏会〜ラドミル・エリシュカ/チェコ音楽シリーズvol.9
2016年10月14日・15日 札幌コンサートホール Kitara

DQC-1582   オフィス プロウチェク  定価¥2,381+税 

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2017年10月24日(火)
東京音楽通信〔222〕 2017年10月(その1)
怒濤の最終章

新国立劇場 ワーグナー「神々の黄昏」 ―― 飯守体制の目玉、「ニーベルンクの指輪」も最終コーナー。シーズン・オープニングも重なり天覧公演となりました(10月1日)。

出色だったのは各歌手のエンジンがかかってきた第二幕。ギービヒ家の重臣たちを呼び集めるハーゲンの呼び声に、オケがエキサイトして反応し、とたんにまがまがしさが立ちこめる。グンターとブリュンヒルデ、ジークフリートとグートルーネの二重結婚式となり、場が和らいだのもつかの間、だまされたと知ったブリュンヒルデのペトラ・ラングが凄まじいイカレっぷりをみせた。

アルベリヒの島村武男との悪役親子丼という感じのデュオに始まり、ハーゲンのアルベルト・ペーゼンドルファーがヒール役を見事に演じてくれました。グンター(アントン・ケレミチェフ)は優男タイプでグートルーネ(安藤赴美子)と共に、ハーゲンのワルについていけずに戸惑っている感じもよくでていた。

新国立劇場合唱団は歌のないところの小芝居も意外とうまい。上記婚礼の場面で、めでたい場と思って集まったら、突如痴話喧嘩が始まりドン引き。しかし次第にゲスい心が出てきて、いったい何が起こったのかと聞き耳を立てるが、ブリュンヒルデが「破廉恥なペテン!」と叫ぶに至って、あまりの品のなさに顔を背ける。ちょっとした動きなんだけれど、主役の歌唱に説得力を持たせる上で割と重要だと思う。

オケも音が立ってた(飯守泰次郎指揮読売日本交響楽団)。終幕も、もう開始から五時間を越えているというのに金管が吠える吠える。ここまでいまいちパッとしなかったジークフリートのステファン・グールドが印象的な歌唱を見せましたが、最後はやっぱり強烈な自己犠牲からワルハル城崩壊へとラングが怒濤のラッシュ。

トンネル・リングを観ておらず不勉強ですいませんが、ゲッツ・フリードリヒの演出は今回も抽象的な部分が多くて、私は「ラインの黄金」から分からないままだった。劇の印象を壊すようなものではないですが。初出時は斬新だったのかもしれないけれど、そういうのって割と早く色あせると思う。

新国立劇場 ワーグナー「神々の黄昏」 新国立劇場 ワーグナー「神々の黄昏」
新国立劇場 ワーグナー「神々の黄昏」 新国立劇場 ワーグナー「神々の黄昏」
クレジット: 新国立劇場提供 撮影:寺司正彦 説明文 「神々の黄昏 同じキャストによる9月28日のゲネラルプローベ」


こてこての時代劇

二期会名作オペラ祭 プッチーニ「蝶々夫人」 ―― 過去に評判のよかった舞台を低価格で再演するシリーズ、今年は栗山昌良演出の蝶々さんです(10月7日、東京文化会館)。

ドイツ風レジーテアーターまではいかなくとも、読み換え演出の類はもはや珍しくなくなりました。しかしこの蝶々さん、そうした潮流と一線を画するというか、御年九十を越える業界最長老の作る舞台には、小手先の技術や流行を越え、オペラとはこうあるべしという確信というか、「日本は歌舞伎をはじめとする芸能の国!」という堂々とした主張を感じました。

長崎の湾の様子は巨大な金屏風で、ピンカートンと蝶々さんの愛の巣は襖と畳を組み合わせた移動式装置(よく目にするタイプの装置だが、特に豪華で立派)で、さらに庭園には華やかな桜の木でいっぱい。見ているこちらが気恥ずかしくなってしまうほど衒いゼロの演出ですが、これだけこてこてだと、もう様式美を楽しんじゃおうという気分になる。紙吹雪が舞う蝶々さん自害のシーンに、「よっ、日本一!」と叫んでいました。心の中で、ですが。

今回は主役の二人もよかった。ピンカートンの宮里直樹は、若い美声で力がある。本欄6月号(217回)でも紹介した日生「ボエーム」、私は樋口達也の6月24日を見ましたが、18日の回でロドルフォを歌っています(http://opera.nissaytheatre.or.jp/info/2017_info/la-boheme/)。確かに樋口と並び看板をはれる逸材。蝶々さんは森谷真理が絶唱。森谷は演技もうまいなぁ。第二幕でシャープレスにヤマドリとの結婚を勧められるところなんかは、歌手というより歌う役者でした。日本人による日本人のための蝶々さんという感じで、演出にぴったりはまった。

東京交響楽団もカエタノ・デスピノーサの指揮のもと、歌心あふれる音楽を奏でてくれました。プッチーニの美しい管弦楽法も堪能させてくれる緻密な演奏だったと思います。

二期会名作オペラ祭 プッチーニ「蝶々夫人」 二期会名作オペラ祭 プッチーニ「蝶々夫人」


若い人たちが作る舞台

昭和音楽大学オペラ公演2017 昭和音楽大学・上海音楽学院交流プロジェクト モーツァルト「ドン・ジョバンンニ」 ―― 1957年から半世紀以上にわたって続いている大学オペラ、今年は上海音楽学院の学生も交えた「ドン・ジョバンニ」(10月8日、テアトロジーリオショウワ)。

主要キャストは学生ではないものの、みんなまだ若く、それぞれに課題もありましたが、勢いがあって元気になる舞台でした。レポレッロの杉友誠志は太く野性味のある歌手ですが、ドン・ジョヴァンニ(市川宥一郎)とタイプがかぶっており、もうちょっと演技が軽いといい。この二人、色こそ違え同じブーツを履き共に長髪で区別がつきにくく、逆に意図があってかぶせているのかな。ドンナ・アンナの劉育冶はドラマティックな役もいけますが、技巧にまだちょっと不安定なところがある。オッターヴィオの駿河大人は声がまっすぐに伸びているので、さらにコントロール力が上がると表現の幅が増すか。ヅェルリーナの長谷川美希の天性の明るさがドラマを盛り上げていました。

舞台装置は簡易間仕切りだけですが、何層にも渡る紗幕とプロジェクション・マッピング、それに小道具の影や光を組み合わせて、写実性と幻想性を交錯させていました(演出:マルコ・ガンディーニ)。学生からなる合唱団は第一幕最後などのモブ・シーンは張り切り過ぎで、誰がどこにいるのか分からなくなってしまいましたが、全体に生き生きと活気があった。同じく学生たちの管弦楽(昭和音楽大学管弦楽団)を、大ベテラン星出豊が手際よくまとめていきました。長丁場をひっぱりながら地獄落ちに焦点を当てていくあたり職人芸を感じました。

昭和音楽大学オペラ公演2017 昭和音楽大学・上海音楽学院交流プロジェクト モーツァルト「ドン・ジョバンンニ」  
提供:昭和音楽大学  同じキャストによるゲネラルプローベより
品のいい音楽

ウラディーミル・ユロフスキ指揮 ロンドン・フィルハーモニー管弦楽 日本ツアー2017 ―― ロンドン・フィル単体の来日も久しぶりですが、2007年から首席を務めるユロフスキも初来日。地元では両者の評判は上々のようですが、就任10年目にしてようやくの来日となりました(10月12日、サントリーホール)。

ワーグナー「《ニュルンベルクのマイスタージンガー》第一幕への前奏曲」。交通整理が完璧に行き届き、すっきりと流れていきます。音がよく合っていてまとまりが良いだけでなく、全体にアタックが柔らかく音価通りに演奏するので、単にレガートでやっているという以上に、うねりのないオルガンみたいな仕上がりになっていました。

辻井伸行のソロでチャイコフスキー「ピアノ協奏曲第一番」。辻井のピアノはからっと開放的に鳴るし音が小さいとは思わないんだけれど、ユロフスキはオケのボリュームをかなり絞っていました。トゥッティになると確かに埋もれ気味で、圧が足りないということなのかな。もう一つ、早いパッセージでラプソディックに走っていくときに発散される躍動感は辻井の大きな魅力だと思うんだけれど、徹底的にコントロールを行き届かせるユロフスキのスタイルとは方向に違いがあって、第二楽章の中間部とか第三楽章なんかでそういう箇所が出てきても、今一つエキサイトしきらずに終わったという印象がありました。フルートのトップは各所で大活躍。この人、うまい。

もっとも次のチャイコフスキー「交響曲第五番」を聴くと、ユロフスキってそもそも音楽を丁寧に作りこんでバランスよく鳴らすというのが持ち味の指揮者なんだと言うのもよく分かります。ロンドン・フィルも納得している感じで、第二楽章など、木管の各楽器がそれぞれ自由に歌いつつ全体のスケールにきっちりおさまっているのは驚きました。

アンコールで「オネーギン」のポロネーズをやりましたが、このときのパルス感も独特。アタックが柔らかく、フレーズはべったり気味に整頓されていて、ティンパニなどのリズム層で弾みをつける。これはこれで面白い音楽になっていた。

ウラディーミル・ユロフスキ指揮 ロンドン・フィルハーモニー管弦楽 日本ツアー2017 ウラディーミル・ユロフスキ指揮 ロンドン・フィルハーモニー管弦楽 日本ツアー2017
撮影:堀田力丸


江藤光紀 (音楽評論)

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