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[クラシック・ニュース 2017/10/31〜 11/6]
2017年11月5(日)
CDレビュー:《シューベルト/八重奏曲ヘ長調》ベルリン・フィル八重奏団
《シューベルト/八重奏曲ヘ長調》ベルリン・フィル八重奏団 《シューベルト/八重奏曲ヘ長調》ベルリン・フィル八重奏団

曲目:八重奏曲ヘ長調D.803
作曲:シューベルト

録音:2017年1月23,30,31日  東京オペラシティ・コンサートホール
会社:Wisteria Project  番号:BPOC-0001  定価:3000円


この曲はベルリン・フィル八重奏団として度重なる録音をしているが、その都度メンバーに変更があるのは当然であろう。今回の録音では第一ヴァイオリンの樫本大進を中心に、クラリネットのヴェンツェル・フックス、ホルンのシュテファン・ドールなどベルリン・フィルの顔ともいうべき名手が名を連ねている。

 それだけにここにはベルン・フィルの伝統が受け継がれていることはいうまでもない。重厚でありながら繊細なニュアンスにあふれたアンサンブルにいささかも変わりはなく、シューベルトの音楽らしいロマンの香りをたたえている。いかにも小型ベルリン・フィルという趣がある。その中に樫本の細やかな動きを見せるヴァイオリンをはじめとする弦の各パート、それにドールなど超絶的な妙技が冴えており、演奏者いずれにも多分にソリスト的な動きが要求される曲だけに、各々の豊かな個性ががっちりとした枠組みの演奏の中にも流動性をもたらしている。

野崎正俊(音楽評論家)

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2017年11月5日(日)
東京音楽通信〔223〕 2017年10月 その2
祝祭にふさわしい第九

ラデク・バボラーク&小澤征爾指揮水戸室内楽団第100回定期演奏会 ―― 1990年に設立された水戸室内管もめでたく100回目の定期を迎えました。このおめでたい回に取り上げたのが、最近彼らが継続して取り組んでいるベートーヴェンから第九(10月15日、水戸芸術館コンサートホールATM)。

第一楽章と第二楽章は最近指揮活動もさかんなメンバーのラデク・バボラークのリード。やや遅めのテンポで一歩一歩踏みしめるように厳かに進めていきます。ヴァイオリンだけで各3プルト、ただし凄腕揃いなので、大編成とさして音圧が変わらないまま、声部がシャープにくっきりと現れる。これがまず新鮮。ATMは700人規模のホールで舞台も狭く、合唱も入るので、打楽器群が舞台袖に移動。やはりゆっくり目に始まった第二楽章ではティンパニが大活躍。この距離だと音の止めアクションや皮のたゆむ感じまで伝わってきて臨場感満点です。バボラークは中間部でテンポを上げてするっと流し、同時につややかな色合いの木管群が鮮やかに歌ってコントラストをつけました。ただ後半のリピート部になると単調にも感じられます。

ここでバボラークが退き、小澤さんが登場(バボラークは反対側の扉から、今度はホルニストとして参戦)。で、第三楽章が始まると、前半とは一転してニュアンス豊かな滋味深い音楽へと変身したのは驚きでした。まるで弦楽四重奏か何かのようにすっきりと美しく、しかしここぞというところでは懐の深い響きがする。管も吹奏楽の木訥とした和音を作ったかと思えば、弦を慎ましやかに色づける。バボラークのソロも美しかった。一体となった呼吸を満喫しました。

フィナーレ。低弦から始まった歓喜の歌の旋律がひたひたと高まって最初の爆発を迎え、ティンパニの雷鳴の後に「おお友よ!」と歌いだしたマルクス・アイヒェの迫力がまた凄まじい。体にびんびん響くって感じ。東京オペラシンガーズは30人程度の編成で、きっちり整えられているだけでなく、バランスもよい。結果としてこの人数とは思えないほど厚手の響きがしました。打楽器も大活躍。スコアから流れの押し引きを読みとり音にしていく小澤のリードも職人技で、最後は爽快なラッシュで祝祭気分を盛り上げてくれました。スタンディングオベーション、鳴りやまず。

そうそう、5月のこの欄で紹介した(http://classicnews.jp/c-news/2017/170606-0612.html#4)アルゲリッチとの共演がCD化されました。チャーミングな演奏が楽しめます。

http://www.hmv.co.jp/fl/12/1444/1/



名曲プロで大盛り上がり

佐渡裕指揮ケルン放送交響楽団日本ツアー2017 ―― とどまるところを知りません、佐渡人気。この日も入場開始時にトリフォニー・ホールの入り口の遙か前、東武ホテルを越えて、ファミマの前まで行列ができていました(10月27日)。

ワーグナー「ジークフリート牧歌」。透明感のある美しい弦ですが、細かく造形されしっかりと下味がついている感じ。その弦に管がよく溶け合い、時折森の小鳥のさえずりのように素朴な歌を聴かせてくれる。さらっと流す演奏が多い曲なので、とても感心しました。

シューベルト「未完成交響曲」は強弱の幅をかなりはっきり出した演奏。第一楽章のフォルテは鋼のように硬質で、ゆったりとした第二主題の後、がつんと切り込んだ表現をかませたりと特徴的だった。第二楽章は全体にフレーズの頭を強く突いていてやはり厳しい。

ベートーヴェン「運命」。佐渡の音楽作りは重くてがっしりとした保守的な構えが基本だけれど、重くなりすぎないような工夫もある。たとえば出だしのジャジャジャジャーンは重厚だけれどフェルマータは短かいので、重くなおかつ推進力がある。終楽章もどんと飛び込むんだけれど、提示部で単純にリピートするのではなく、さらに一回り大きく演出して盛り上げていく手法はあざといくらい。ツボをきっちりつかむのがうまいんですよね。当分、勢いは衰えそうにないか。



才能の無駄遣い

平成29年度全国共同制作プロジェクト プッチーニ歌劇「トスカ」 ―― 映画監督の河瀬直美の初オペラ演出ということで向かった東京芸術劇場の「トスカ」。結論からいうと、舞台は綺麗だけどぶっ飛んだところが多くてついていけなかった(10月29日)。

トスカはトス香(ルイザ・アルブレヒトヴァ)、マリオ・カヴァラドッシはカバラ導師・万里生(アレクサンドル・バディア)と日本名に換えるのは、前に野田秀樹もやっていたけれど、名前を換え舞台に鳥居を据えただけで、置き換えて何が問題化されるのかが伝わってこない。だいいち、カバラってユダヤ教の思想だし。須賀ルピオ(三戸大久)とかアンジェロッ太と(森雅史)か字幕に出てくる度にお尻のあたりがむず痒くなります。

第二幕はプロジェクションマッピングを贅沢に使っているんだけれど、映像が…スカルピアがトスカに殺されるところで盛大に花火が打ちあがった瞬間、隣席のジャーナリスト某氏ががっくりうなだれていました(笑)。二幕から三幕の移行部でスカルピアの遺体が放置されたままなので、どうやって次にいくのかなと思ったら冒頭の牧童の歌を天使然とした子役にやらせて、それが死んだスカルピオを起こしてつれていく。アイディアはまあいいとしても、歌が…音楽を大事に聴かせようという配慮がない。

ラストは想像を遙かに上回る衝撃が。トスカが身を投げる前でいったん音楽を止めて、聴いたことのないアリアが挟まれた。音楽が終わってからも、長い長いトメが入り、プッチーニの怒濤のエンディングが完膚なきまでに脱構築されていました。原作の、それもドラマトゥルギーの根幹をなす部分に勝手に音楽を挿入して自分の世界観に変えてしまうのは、いくらなんでも禁じ手だと思う。作品に対する一貫した解釈があるならまだしも。

今回は広上淳一(東フィル)のすぱっすぱっとした指揮が印象に残りました。芸劇にピットを据えての上演でしたが、深さがないためオケのサウンドが広がりすぎて時々歌手を消してしまうのが難点。

江藤光紀 (音楽評論)

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2017年10月31(火)
ピアノ:廻由美子《新しい耳 テッセラの秋 第21回音楽祭 ユニークな内容で!
左:工藤あかね 右:廻由美子
左:工藤あかね 右:廻由美子

ピアニスト廻由美子が主催する《新しい耳》テッセラの第21回音楽祭はまもなく開かれる。これまで三軒茶屋のサロン・テッセラであまり大きく ない会場であるがユニークな音楽祭を開いてきた。

ピアノの廻由美子と第2夜の〜グレの歌のソプラノ:工藤あかねによる話を聞く。

「インタ ビュー @クラシック」
http://classicnews.jp/interview/index1186.html

第2夜では「グレの歌」を歌う工藤あかね(Sop)とトークセッションや一人三役をこなす工藤の話が興味深い。

第3夜ではおなじみの高橋悠治(Pf)に台湾の出身のピアノのジュリア・スーの登場も注目!世界の主要な音楽祭に登場して話題に事欠かない。


コンサート情報
《篠原美幸ソプラノリサイタル》〜あたらしいうた きらきらするうた〜

《新しい耳 テッセラの秋・第21回音楽祭》
サロン・テッセラ(三軒茶屋駅前) 各日開演:16時


●2017年11月3日(祝・金)
第1夜 〜世の終わりのための四重奏曲〜

高木早苗(pf)
共演:相川麻里子(vn) 重松希巳江(cl)植木昭雄(vc)

  • T・ミュライユ : 別離の鐘、微笑み オリヴィエ・メシアンの追憶に(Pf.solo)
  • アルヴォ・ペルト(1935~) : フラトレス(Vn,Pf)
  • オリヴィエ・メシアン:幼子イエスに注ぐ20のまなざし より 8 高き御空のまなざし (Pf・solo)
  • 吉松隆:鳥が月の光を夢見る時に (Cl,Vc,Pf)
  • オリヴィエ・メシアン:世の終わりのための四重奏曲 (Vn,Cl,Vc,Pf)

●2017年11月4日(土)
第2夜 〜グレの歌〜

工藤あかね(sop) / 廻 由美子(pf)

  • 第1部
    工藤あかね、廻 由美子によるトーク・セッション 「グレの歌について」
  • 第2部
    シェーンベルク「グレの歌」第一部 (工藤あかね 1人3役)
    ヴォーカル&ピアノ版(アルバン・ベルクによる編曲)

●2017年11月5日(日)
第3夜 〜ジュリア・スー(pf)を迎えて〜

高橋悠治の耳 vol.10

  • 第1部 <高橋悠治 ピアノ>
    ヨーゼフ・マティアス・ハウアー:余韻研究 Op. 16 /5つの小品 Op. 15
    アール・ブラウン 『夏の組曲』(1995)
  • 第2部 <ジュリア・スー(許佳穎)ピアノ>
    武満徹 : リタニ (1990)
    武満徹 : ピアノ・ディスタンス(1961)
    高橋悠治:夢蝶 for Julia (2017) (初演)
    ルチアーノ・ベリオ :6つのアンコール(1965-1990)
    (芽 葉 水の鍵盤 地の鍵盤 空の鍵盤 火の鍵盤)
    <高橋悠治&ジュリア・スー 連弾>
    シューベルト : ロンド イ長調 (連弾)

料金:各夜5,000円(自由席)三夜通し券13,500円 二夜券9,000円
チラシ(PDF/11MB)
※こちらのPDFを印刷して、チラシとしてご利用いただけます。

新しい耳「廻 由美子・ピアニスト(主催)」
https://www.atarashii-mimi.com/

廻由美子もう一つのコンサート!

《内藤明美 メゾソプラノリサイタル24》

2017年11月10日(金) 19時 東京オペラシティ リサイタルホール
《内藤明美 メゾソプラノリサイタル24》
シェーンベルクの歌曲 第4夜 架空庭園の書

ピアノ:廻由美子

  • 作品14(1907/08)私には許されない、この冬の日々に
  • 作品48(1933)低声の為の三つの歌曲
  • キャバレーソング(抜粋)
  • 作品15(1907/09)「架空庭園の書」全15曲

料金:全席自由 4000円
チケット取り扱い:
東京オペラシティチケットセンター:03-5353-9999
日声協オンラインショップ:03-3821-5166
www.jvf.gr.jp
チラシ(PDF/3.3MB)
※こちらのPDFを印刷して、チラシとしてご利用いただけます。

内藤明美
http://nisseikyo.co.jp/shopdetail/000000000159/


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2017年10月31(火)
ソプラノ:篠原美幸リサイタル 日本歌曲により思いを込めて! 「インターネット@クラシック」
(C)O.WADA ソプラノ:篠原美幸
ソプラノ:篠原美幸
(C)O.WADA

ソプラノ:篠原美幸は日本歌曲への想いは強く、今年は木下牧子にポイントをおいて歌曲集「太陽は空の中心にかかる」全曲に取り組む。

「インタ ビュー @クラシック」
http://classicnews.jp/interview/index1185.html

篠原美幸は2015年、2016年に引き続き、11月にリサイタル「あたらしいうた きらきらするうた」を開く。

2000年、第11回奏楽堂日本歌曲コンクールで歌唱部門第1位を受賞して以来、日本歌曲に重点を置きながら、イタリア歌曲から現代まで幅広い歌に取り組んでいる。

今回、日本歌曲では木下牧子と、大学・大学院の同期生でもある金井秋彦の作品を歌う。「丘のうえの風」は平成27年度奏楽堂日本歌曲コンクール第22回作曲部門〈中田喜直賞の部〉で優秀賞・中田喜直賞を受賞作。「篠原さんは、もっとも信頼する歌い手の一人」という金井作品にも注目したい。


コンサート情報
《篠原美幸ソプラノリサイタル》〜あたらしいうた きらきらするうた〜

《篠原美幸ソプラノリサイタル》
 〜あたらしいうた きらきらするうた〜
2017年11月10日(金)19時 豊中市立文化芸術センター 小ホール

ピアノ 田中明子

  • ベッリーニ:3つのアリエッタ
  • ドニゼッティ:久遠の愛と誠
  • ロッシーニ:アラゴネーゼ
  • トスティ:アマランタの4つの歌(全曲)
  • 金井秋彦:花のゆくえ/やんま/丘の上の風
  • 木下牧子: 歌曲集 太陽は空の中心にかかる(全曲)

全席自由 前売り3,000円 学生2,000円(当日+500円) 
お問合わせ:0798-53-4556
チラシ(PDF/1.13MB)
※こちらのPDFを印刷し、チラシとして利用頂けます。

おふぃすベガ
http://office-vega.net/contact/


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