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[クラシック・ニュース 2018/1/30〜 2/5]
2018年2月5(月)
CDレビュー:《下山静香/ライブinアルバラシン》
《下山静香/ライブinアルバラシン》

《下山静香/ライブinアルバラシン》

  1. アルベニス:エボカシオン
  2. アルベニス:コルドバ
  3. グラナドス:アンダルーサ
  4. グラナドス:オリエンタル
  5. マラッツ:セレナータ・エスパニョラ
  6. アブリル:ソナティナ
  7. モンポウ:歌と踊り第10番
  8. モンポウ:歌と踊り第12番
  9. トゥリーナ:幻想舞曲集

演奏:下山静香(P)

録音:2017年5月5、6日(ライブ)スペイン・アルバラシン、サンタ・マリア教会
会社;N&F  番号:MF22804  定価:2800円

スペイン音楽に造詣の深い下山静香がスペイン・アラゴン州の寒村に在る古い教会で開いた演奏会のライブである。どの程度の大きさの礼拝堂であるかは不明であるが、解説書に掲載された写真で見ると、高い天井を持っていることが分かる。それだけに響きが豊かで、実にまろやかなピアノの音が美しい。スペインの自然豊かでのどかな風景が思い浮かぶようである。

グラナドスの「アンダルーサ」など独特のリズムに加えて、どこか気だるさが漂ってくるようだし、マラッツの「セレナータ・エスパニョラ」の洗練された表現にもスペイン音楽の魅力が一杯に詰まっている。珍しいアブリルの「ソナティナ」もお国ぶりを示す作品だが、モンポウの「歌と踊り」は下山の軽やかなタッチが生み出す音楽が心に染みてくるようである。トゥリーナの「幻想舞曲集」も生き生きとしている。ライブながら曲間にやたらに拍手が入っていないのもよい。

野崎正俊(音楽評論家)

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2018年2月5日(月)
東京音楽通信〔227〕 2018年1月(後半)
新年のオペレッタ

新国立劇場 J.シュトラウス2世「こうもり」 ―― 新年一つ目の舞台は「こうもり」。ウィンナ・ワルツが盛り込まれニュー・イヤーにぴったりです(1月27日)。

ウィーンを中心に活躍する歌手を集めたので、ご当地オペラの18番という感じでみんな作品を熟知。アイゼンシュタイン伯爵のアドリアン・エレートはロマンス・グレーのすらっとした老紳士なんだけれど、外見に似合わずノリノリで、伯爵の軽薄さがよくでていました。第二幕のダンサーが踊る場面は、アドリブで一緒に踊っていましたが、血が騒ぐんでしょうね。一方、ロザリンデのエリーザベト・フレヒルはアリアは厚手の声で聴かせてくれるんですが、身軽な伯爵と並ぶと動きがいまいち。アデーレのジェニファー・オローニンは第三幕のアリア「田舎娘になって」をはじめ、力強く伸びる高音や情熱的な歌い回しが印象的でした。

残念だったのはピット。ウィンナ・ワルツのメイン・テンポまでもっていくところが緩くてアンサンブルがはまらないし、淡々としたリードで盛り上がらず、全然ノレない。オケ(東京交響楽団)は色彩的で割と歌っていたんですが…。指揮のアルフレート・エシュヴェは2年前のフォルクス・オーパー来日の時の帯同指揮者ですが、今回はダメでした。

それでもウィーンの歌手たちが日本語を随所にちりばめて笑わせてくれたので、全体としては楽しい公演でした。「笑い」で気分がほぐれた。第二幕の舞踏会会場の、シャンパンの泡を模した装飾をはじめ、舞台美術もセンスがあった(演出:ハインツ・ツェドニック)。



ヴェリズモ2題

藤原歌劇団 マスネ「ナヴァラの娘」、レオンカヴァッロ「道化師」 ―― 19世紀末から20世紀頭にかけて流行したヴェリズモ(現実主義)・オペラ、一幕ものの「道化師」は「カヴァレリア・ルスティカーナ」(マスカーニ)と組み合わされることが多いのですが、今回カップリングされるマスネの「ナヴァラの娘」は日本初演の珍作です(1月28日、東京文化会館)。

幕が開けると、壁で閉鎖された広場。出入り口にはバリケードが築かれている。そう、これはビルバオの内戦を巡る恋愛物語。娘アニスと兵士アニキルは結婚を望んでいるが、父レミージョは素性のわからない娘との結婚に反対し、高額の持参金を課す。そのお金を得ようとしてアニスは…というお話。

マスネって微温なロマン派っていうイメージだったので、この曲のガチなダイナミズムと鋭角的なオーケストレーションは意外。マスカーニとかレオンカヴァッロの影響ということらしいんですが、ドラマティックな開始部とか朝ぼらけの描写、教会の鐘とオケが恐ろしい不協和音を織りなすところ(偶然のなせる技かもしれないけれど)など、当時としてはかなり急進的な作品だったのでしょう。

アラキル役のベテラン持木弘は音節ははっきりと聞こえるのですが、終始怒鳴っているみたいで、もうちょっとレガートで音楽的に歌ってほしかった。アニスの西本真子はなかなかの熱演で、狂気に陥る幕切れはぞっとした。

「道化師」は、旅芸人一座の華やいだ雰囲気の影で繰り広げられる恋愛とその復讐劇が、劇中劇の中で一体化する。この入れ子構造がキモ。戦場という設定の「ナヴァラ」に対し、同じ舞台が賑やかなサーカスに鮮やかに変わりました(演出:マルコ・ガンディーニ)。

聴きどころは第一幕第3景のネッダ(佐藤康子)とシルヴィオ(森口賢二)の2重唱。前半はしっとりとしたアリアがあまりなかったし、歌手がずっとエキサイトしていたので、レオンカヴァッロの耽美的なメロディーが沁みた。カニオ(藤田卓也)がどす黒い復讐心に満たされていきネッダを刺すに至る心理もしっかりと表現され、迫力があった。

オケは東フィル。指揮の柴田真郁、前から面白い指揮者だなと思っていたのですが、この日も一貫して攻めのリードで、ヴェリズモの精神を燃えたたせました。



フレッシュな25年目

モルゴーア・クァルテット 結成25周年記念コンサート vol.2 ―― トップ・オケメン4人が結成したクァルテットも25周年。コアなプログラム、個性的な演奏は、実力ある団体にとってむしろ強み(1月29日、東京文化会館小ホール)。

林光「弦楽四重奏《レゲンデ》」。終わりのほうに爽やかな旋律が流れ、開放感めいたものが訪れますが、林にしては重苦しい音楽。モルゴーアはとにかく馬力が違う。アタックに爆発力があり、かつサウンドが肉厚。池辺晋一郎「ストラータXII―弦楽四重奏のために」は委嘱初演。モルゴーアの破壊力を徹底して引き出すことに主眼を置いた“あて書き”感が半端ない。強烈なアタックをともなうパルスが全曲を貫通している。そこに散乱する音、音、音・・・最後は糸巻きを緩めてようやく停止。これは70歳を過ぎた人の発するエナジーではない。

ショスタコーヴィは彼らのレパートリーの柱。「弦楽四重奏曲第三番」は彼らが最初に取り上げた曲ということですが、どこか人を食ったようなメロディー、爆走するアレグロ、高みへと消えていくエンディング、どこをとっても完全にこなれていて、高度な表現力に舌を巻きました。プログレッシヴ・ロックへのオマージュ、吉松隆「アトム・ハーツ・クラブ・カルテット」では四人ともノリノリで、ちょいワルおやじたち(古い?)の深夜の暴走を愉しみました。

音楽家<パフォーマー

加藤訓子×平山素子「DOPE」 ―― ミニマル・ミュージックにダンスをドッキング…というコラボは珍しくないけれど、今回の企画がすごいのは、本来12人の奏者を必要とするライヒの「ドラミング」を加藤が一人で演奏した点。多重録音を使ったとはいえ70分以上にわたって叩きっぱなしなわけで、タフじゃないとできない(2月3日、さいたま芸術劇場小ホール)。

ボンゴ・アンサンブルに始まり、マリンバ、鉄琴と移行して、最後はこの三種類の楽器の協奏に至るという曲構成なのですが、ダンスの平山はそれぞれのセクションで、こわばった四肢の動きでテンションの高まりを表現し一気に脱力する、とか、自らがパルスの振動によって飛び跳ねるモノと化してみせる、とか、鉄琴のメタリックなサウンドに身体を痙攣させる、とか、音楽の何をイメージ化しているのかがよく伝わってきた。

最後のセクションで平山の動きが大きく自由になると、加藤もマレットを置きトーキング・ドラムを肩から下げて舞踏に参戦。殺風景なステージで繰り広げられる “祭りじゃ、祭りじゃ!”状態がなんともシュールだった。そういえば加藤は最初から裸足で現れ、演奏中も両足がなまめかしく動いていたのですが、あとで振り返ったらお囃子のひょっとこのイメージとだぶって、腑に落ちた。

アフタートークで面白かったのは、「ドラミング」を通常編成で実演すると、トゥッティの箇所では他の奏者の音が聞こえず音像がぼやけてしまう、多重録音だとそこらへんがクリアに聴こえるという話。ライヒの面白さって、発想はシンプルだがやってみると難しいものを生身の人間がどう乗り越えていくかにあるわけで、その点、今回はほどほどにメカニックでほどほどにヒューマンだった。

でも多重録音の「ドラミング」がポイントというよりも、結局のところ加藤の音楽家よりはパフォーマー、な資質に洗脳されたというのがこの日一番の感想。



江藤光紀 (音楽評論)

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2018年2月1(木)
テノール:石川洋人 シューマンのデュエットをソプラノの安田久美恵とともに!フォルテピアノの小倉貴久子のシュトライヒャー演奏にも興味!
テノール:石川洋人
テノール:石川洋人

テノール:石川洋人がソプラノ:安田久美恵とともにシューマンの二重唱曲に取り組む。フォルテピアノの小倉貴久子がJ・B・シュトライヒャーで演奏するのもこのコンサートの興味をより深くする。

「インタ ビュー @クラシック」
http://classicnews.jp/interview/index1199.html

テノールの石川洋人がこのコンサートについて語る。ドイツリートに対する思いが聞ける。

彼はバーゼルに留学して、帰国後は主に宗教曲のソリストで活躍するほか、パーセル・プロジェクトやバッハ・コレギュウム・ジャパンに参加している。

フォルテピアノ:小倉貴久子
フォルテピアノ:小倉貴久子人
ソプラノ:安田久美恵
ソプラノ:安田久美恵

 

コンサート情報
《シューマン デュエットの世界 J・B・シュトライヒャーとともに》

2018年2月14日(水)19時 豊洲シビックセンター ホール
《シューマン デュエットの世界  J・B・シュトライヒャーとともに》

安田久美恵:ソプラノ&石川洋人:テノール 
小倉貴久子:フォルテピアノ

ロベルト・シューマン(1810-1856)

  • 4つの二重唱曲 Op.34
    愛の園/恋する者のセレナード/窓の下で/家族の肖像
  • 4つの二重唱曲 Op.78
    踊り歌/彼と彼女/あなたを想う/長く病める子のための子守唄
    スペインの歌遊び Op.74より 夜に
    ミルテと薔薇の花を持って Op.24-9
    きみは花のよう Op.25-24
    さすらい Op.35-3 月の夜 Op.39-5
    ことづて Op.77-5 献身の花 Op.83-2
  • pfsolo 幻想小曲集 Op.12 第2部
    夜に/寓話/夢のもつれ/歌の終わり

全席自由 一般4000円/ペアチケット7000円/学生2000円
お問合せ:オフィスアルシュ 03-3565-6771
イープラス 
古典楽器センターtel.03-3952-5515
※豊洲シビックセンターホール/東京都江東区豊洲2-2-18 
豊洲シビックセンター 5F
東京メトロ有楽町線「豊洲」7番出口1分・新交通ゆりかもめ「豊洲」直結
チラシ(PDF/628KB)
※こちらのPDFを印刷して、チラシとしてご利用頂けます。

 

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