[ロンドン 8月25日 ロイター] – 金利見通しに関する示唆を求める米連邦準備理事会(FRB)議長の待望の講演を前にドルが上昇したため、金曜日の原油価格は1%以上上昇した。
ブレント原油は1104GMT時点で93セント(約1.1%)上昇し、1バレル=84.29ドルとなった。 米国ウェスト・テキサス・インターミディエイト原油は87セント(約1.1%)上昇し、79.92ドルとなった。
両ベンチマークはセッション序盤に1ドルを超えて上昇した。
ジャクソンホールシンポジウムでのジェローム・パウエルFRB議長の発言を前に投資家が慎重となり、市場は利上げがどれくらい続くか見守るなか、安全通貨ドルは10週間ぶりの高値まで上昇した。
ドル高により他通貨保有者にとって原油価格が上昇し、需要が減少する。
一方、モルガン・スタンレーのアナリストらは、最近コモディティの下落がより堅調になっているとメモに書いている。
同銀行は、ブレント原油価格が1バレルあたり80ドル前後にとどまり、原油は年内は赤字となり、2024年初めには若干の黒字に戻ると予想している。
しかし、石油ブローカーPVMのジョン・エバンス氏は、原油不足の可能性は予測できないと述べた。
イラク北部の原油輸出を巡るトルコとイラクの半自治クルディスタン地域政府との協議は、今週当局者らが輸出再開で合意に至らなかったことを受けて継続することになった。
トルコはイラクが起こした長期にわたる仲裁訴訟で敗訴した後、3月25日にサヤン港を通るイラク石油の流入を停止した。
一方、国営メディアは、イラン石油相が、米国の制裁が実施されているにもかかわらず、同国の原油生産量が9月末までに日量340万バレル(bpd)に達すると予想していると述べたと伝えた。
他の地域では、米国当局がベネズエラ石油部門への制裁を緩和し、より多くの企業や国が同原油を輸入する道を整える計画を策定している。
ノルウェーのエクイノール(EQNR.OL)は金曜日、拡張されたスタットフィヨルド・オスト油田での生産を予定より6か月前倒しして開始したと発表した。
海東フューチャーズのアナリストらは「これまでの減産による原油価格への支持は弱まった」と述べた。
多くのアナリストは、サウジアラビアが日量100万バレルの自主減産を3カ月連続で10月まで延長すると予想している。
Natalie Grover、Laura Sanicola、Muyu Xu によるレポート。 編集:デイビッド・グッドマンとジェイソン・ニーリー
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